冬支度

cimg2770.jpgもう冬支度の季節だ。なんだか一年が早いです。
長野の高冷地は、ほんとうにシーズンが短い。春が遅くて、夏が短くて、あっという間に冬が来る。12月半ばには土が凍りつき、もはやトラクターでも起せなくなってしまう。それまでに、収穫するものは、収穫し蓄え、そしてトマトやキュウリの支柱などを片づけ、後ろめたい思いをしつつ、マルチをはがし、きれいに耕してしまわなくてはならない。野菜の収穫も、うっかりしていると、凍らせてしまうことになる。なんだか少し気ぜわしい季節なのだ。

 貯蔵することを「囲う」というのですが、野菜によって、貯蔵する温度や湿度が違う。それぞれ好みがあるのだ。根菜類はだいたい土に埋めるか、地下の「むろ」に入れればよい。だが、ジャガイモとタマネギ、カボチャは湿気を嫌うので置き場所に困る。特にカボチャは、暖かいところでないと傷んでしまう。困ったあげく、今年は台所においている。台所にコンテナに入ったカボチャが山積みになっている。カボチャと同居である。

カテゴリー
 

ごはんを食べよう

cimg2710.jpg○今年はお米がとても安い値段でしか売れないため、米農家の方が困り果てておられる姿をニュースで見た。高額の機械を買ったけれど、その返済ができないそうだ。
○ほそかわ農園ではお米を農協出荷しないため、皆さまに自分たちの決めた値段で売らせていただいている。農薬、除草剤を使用しないので、田んぼで這いつくばって草取りしたり、収穫量が少なかったりという苦労はあるが、本当にありがたいことです。それにしてもお米を作るのは、野菜作りと比べて必要な機械があまりに多すぎる!!種籾を播く機械から始まって、あぜ塗り機、田植え機、草取り機、稲刈り機、脱穀機、籾すり精米機…。悲しいことに、そのほとんどが年に1、2回しか使わない。だいたい機械は中古で間に合わせてはいるが、それでも初期投資はかなりのもの。ほそかわ農園の経理担当かつ細川家の家計を担当する私にとって、将来の利益より今のピンチのほうが気になるところです。
○日本人は年々お米を食べなくなってきている、というのが米あまりの主な原因だ。以前紹介した船越康弘さんや幕内秀夫さんらは、「まずはごはんをしっかり食べなさい」と言われている。長い歴史の中で日本人はお米を主食として食べ続けていたから、腸が長くお米や野菜を効率よく消化するような体にできている。この40年くらいの間にお肉や乳製品など常食するようになったが、そんな短期間で欧米人のような内臓に変化することはないので、やはり体に負担がかかるようだ。パン食にすると、どうしても油っこいおかずが増えるのも問題ではないでしょうか。
○わが家は大人2人、子供2人でお米を月20キロ近くいただいている計算になるが、皆さんのお宅ではいかがでしょうか。食糧自給率の向上、里山・田園風景を守るためにも、日本のお米をたくさん食べましょう。 

カテゴリー
 

えごま

○エゴマは、その実を利用する雑穀の一種だ。収穫適期がとても短い。秋、葉っぱが黄色くなってきたら要注意、しばらくすると急に葉っぱが散り始め、穂が茶色くなる。これが目印だ。急いで収穫する。うっかりしていると、せっかく実った「実」が、たちまちぱらぱらと地面にこぼれてしまう。 
 茎が、かたく木質化しているので、まずはカマをよく研いでおく。一本ずつカマで刈り取る。横にすると実が落ちるので、気をつける。シートをひいた軽トラックの荷台に積み込む。荷台がいっぱいになったら、空いたビニールハウスに運ぶ。
 今年は5アールほど作った。実が落ちやすいので、機械での収穫はむずかしい。したがって、半日以上、ひたすらこの作業となる。シソに似たいい香りが畑じゅういっぱいだ。
 
○さて、シートをしいたビニールハウスの中で、しばらく乾燥させると、今度は脱穀だ。大きな桶の内側に打ちつける。棒でたたいてもよい。どちらにしても手作業だ。ほこりっぽいのでマスクが必需品である。脱穀が終わると、だいぶかさが減るが、まだゴミだらけだ。今度はふるいにかける。ここまでくれば、もう少し、次は唐箕だ。風で細かいゴミを飛ばす。ざーっとエゴマのつぶが流れ出してくる。持った感じが、何とも言えず重くなる。最後に、水で洗う。細かい石などを取り除くのだ。今年は、バケツ3杯分ほどの収穫となった。
 
○油の話は何だかむずかしいのですが、エゴマの実は、α‐リノレン酸を多く含むが、これは現代の食生活で相対的に不足しているそうです。生活習慣病の予防に効果あり、といわれています。強い抗酸化作用もあるそうだ。もっと普段のお料理に利用できるといのですが、よい方法はないでしょうか。エゴマ油にできないだろうかとも思っているのですが…もっとも油を絞るほどたくさん収穫するのは、ちょっと大変かもしれません。

カテゴリー
 

ロハスな生活?

cimg2702.jpg○何度も書いているが、わが家は皆アレルギー体質で、特に長男は重症。普通の人には影響のないことでも、過敏に反応しやすい体質を持っている。したがって、子供が生まれてからは食べ物や化学物質、電磁波などにはとても気を使っている。いったん化学物質過敏症や電磁波過敏症になってしまうと、治療するのは非常に困難だから、できる限り体に有害なものは避けたいのです。安全な食べ物を心がけ、合成洗剤や殺虫剤のたぐいは使用せず、携帯電話、電子レンジも持っていない。また、パソコンは仕事で使っているが、テレビは見たい番組があまりないので、ほとんど見ない生活をしている。
○近所の人たちからはきっと「変わり者」と思われているにちがいないが、それでもこの地に10年暮らしていると、同じようなライフスタイルの仲間があちこちで見つかる。中にはロハスの最先端というか、50年以上前のような暮らしをしている人もいて面白い。薪の火だけで毎日料理している方とか、あらゆる雑穀や調味料を作っている方とか…。いろいろと学ばせてもらっている。一見不便そうに見える暮らしのほうが、本当は豊かなのかもしれないですね。
○なんて偉そうなことを言いましたが、田舎暮らしの悲しいところ、うちはどこへ行くのも車で移動している。二酸化炭素の排出量は多い。すいません。先日、20代の時に乗っていたマウンテンバイクを修理して、乗れるようにしてもらった。これからは、運動もかねてできるだけ自転車で移動してみよう。

カテゴリー
 

原木きのこ

きのこ
○キノコは、おおざっぱに言って2つの作り方があります。オガクズを詰めたビンで栽培する方法と、木(原木)に菌を植え付けて、野外で育てる方法です。原木物のほうが、歯ごたえも良く、断然おいしい。そもそも、キノコを作ろうと思ったきっかけは、近所のひとからびっくりするほど大きな原木ナメコをいただいて、そのおいしさに驚いたからなのです。こんなのが庭先で作れるなら、ぜひやってみよう、と、わたしの場合、こんな食い意地のはった話ばかりなのですが…
 ただし、原木栽培も良いことばかりではありません。天然のものと一緒で、一時に大量に生えて、あっという間に終わってしまう。ですからキノコの季節は、せっせと冷凍したり、ざるに広げて干したりと、なんだか忙しいのです。その点、オガクズ栽培では、空調完備の施設内で作るので、一年中計画的に生産できるのです。
 今、お届けしているキノコは、去年の春先に山から木を切り出し、菌を打ち込んでおいたものです。二夏越してからやっとキノコが出てくれます。なかなか気の長い話です。

 キノコの保存方法…長期間保存する場合、一番簡単なのが冷凍保存です。洗ってからビニール袋にいれて冷凍。使うときは、解凍せずにそのまま使ってください。ナメコなら凍ったままお味噌汁にほうり込めば、しゃきしゃきのナメコ汁のでき上がりです。
 シイタケ、ヒラタケ、クリタケなどは、乾燥保存もできます。日に干した後、さらにオーブンなどで乾かすと長持ちします。シイタケはもちろん、他のキノコも、干すと、とっても良いダシがでます。かさが減るのも助かります。

カテゴリー
 

今年もお世話になりました

cimg2842.jpgほんとうに、1年間ありがとうございました。
 1年の半分近くお休みになってしまうというのは、たいへん都合の悪い話で、野菜を食べてくださるみなさまにも、ご迷惑をおかけするのですが、なにせ当地は、冬の寒さがきびしく、野菜の生産がむずかしいのです。どうぞご了承ください。
 わが家としても、これから約半年間、収入がゼロになってしまうわけです。たいへん都合が悪いです。新年明けて、1月、2月は、ほぼ丸々自由な時間です。やろうと思えば、何でもできそうなのですが、収入がゼロでは、なんだか、遊びまわるのもはばかられます。いっそクマみたいに冬眠でもできたらよいのですが…
 さて来年は、ほそかわ農園として、農業を始めて、13年目になります。
試行錯誤の連続で、毎年、なにやら失敗を重ねつつ、よくやってきたなあと思います。
それも、けっして便利とはいえない、うちの野菜を食べてくださる皆様のおかげです。
それから、支えてくれる家族のおかげです。感謝です。
  そして、あらためて思うのは、環境にやさしい技術ほど、使い方がむずかしいということです。
 畑の草を、何とか手なずけながら、土を育てること。その土に作物を育ててもらうこと。畑から収穫をいただきつつ、なんとかバランスをとること。それには想像以上に、精密な技術が必要なのですが、これまでやってきて、ひとつはっきりとしたことがあります。それは、この先の10年も、毎年、確実に進歩してゆけるということです。その方法が、やっと少しずつ見えてきたところです。もっとおいしい野菜がつくれます。もっと力強いお米が作れます。そして、もっと楽しくなるはず。来年も、ぜひおつきあいください。

カテゴリー
 

お弁当づくり

cimg0221.jpg○小2の息子は2月期から給食をやめて、お弁当を持って行っている。今まで、卵と乳製品を除去して給食を作っていただいていたのだが、皮膚の状態が良くなく、精神的にも落ち着かなかったこともあって決断した。もしかしたら、添加物や小麦のポストハーベストなんかも影響しているのかもしれない。お弁当のおかげで、肌はほぼきれいになり、授業中もとても落ち着いてきたそうだ。
 最初、給食大好きな息子にお弁当を持たすのはかわいそうかな、とかなり迷いがあった。荷物は重くなるし、私の作るお弁当は汁物なし、ご飯の占める割合が高くて、見た目も地味。それなのに、毎日息子が帰ってくると真っ先に空のお弁当を出しながら、「お母さん、お弁当おいしかった〜」と言ってくれる。そう言ってもらうと、本当にうれしくて作り甲斐がある。他の子の食べ物をうらやましがらず、与えられたもので満足しているのがありがたい。
○わが家のご飯は五分づき米に自家製の丸麦を1割くらい混ぜて炊く。丸麦のぷちぷち感が何ともおいしいごはん。玄米ご飯にも挑戦したいが、子供たちが十分に噛めていないからまだできないでいる。特に息子は、せわしなくご飯をかき込んで丸呑みするのだ。毎日「ご飯がお口の中でおかゆになるまで、ゆっくりよく噛むんだよ」と、しつこく言い続けている。顔を見合わせて一緒にもぐもぐとやっているうち、最近少しは噛めるようになってきた。息子のおかげで私と夫も、気ぜわしい時でもゆっくりよく噛んで食べられるようになった。今までご飯って、おかずの合間に食べる緩衝材のようなものと思っていたが、口の中でじんわりと広がる穀物のおいしさにに気がついた。
 「玄米をよく噛んで食べると甘みが出るので、甘いものがほしくなくなる」と聞いたことがあるが、はたして本当だろうか。甘いものがやめられなくて困っているので、実行してみようかな。

カテゴリー
 

田んぼの生き物

cimg2663.jpg○うちのキャベツ畑は、自慢じゃないが、いろんな生き物がいる。青虫、ヨトウムシ、コナガ…(汗)、アマガエル、クモの仲間、イトトンボ、カマキリ、それからなぜかトノサマガエルが多い。
 しかし、田んぼの生物の多様さは、畑とは比較にならない。水があるだけでこんなにも多くの生き物が生まれてくるなんて、驚きだ。春、数え切れないオタマジャクシが泳ぎ回り、手足がはえて今度は無数の小さな子ガエルが跳ね回る。わらわらとわきかえるミジンコ、それが他の生物のエサになってゆくのだろう。ある朝、いっせいに稲によじ登るヤゴ、そして羽化し飛び立つトンボ。やがて稲刈りが終わると、お尻から出した糸を風に乗せて、次々と空に飛び立ってゆく無数の小さなクモ。
 田舎で生まれ育った私にとって、田んぼなんてありふれた光景だった。自分で田んぼを作るまで、こんな驚異の世界があろうとは、まったく知らなかった。そして十年たった今でも、毎年、新たな発見に驚かされ、子供といっしょに、あぜ道にしゃがみこんでは、田んぼをのぞきこんでいるのだ。
○今、農家と農業をとりまく状況は、厳しい。
私はまがりなりにも専業農家だが、周りの田んぼは皆、兼業だ。お勤めにいって、土日に作業しておられる。休日のほとんどとまではいかなくても、かなりを費やすことになる。自分の田の仕事の他に、ため池や水路の草刈、整備、農道の普請など共同の作業もある。
お米を買ったほうが安いとみんな言っているが、おそらくそのとうりだろう。ほとんどボランティアだ。当然、毎年休耕田が増えていく。
 世界には、満足に食べられない人々もいるのに、自国の農地を遊ばせ、食糧を輸入する。こんなことが続けられるのだろうか。そんな思いは年々強くなる。
しかし、わたしが毎年田んぼを作る理由は、使命感でもなんでもなく、実はなにより、とっても楽しいからなのだ。

カテゴリー
 

ひじきれんこん

○またまた今回も櫻子さんのお話。彼女はうちに野菜作りを学びに来られているのだが、私のほうが料理や健康、生き方のヒントまでいろんな事を教わっている。ありがたい師匠です。先日うちに見えたとき、ひじきれんこんの作り方を教えていただいた。ひじきれんこんはマクロビオティックの基本料理のひとつで、わが家で収穫した野菜は入っていないですが、ご参考までに。
★まず、ひじき(長ひじきのほうが栄養が高い)を水に浸して戻す。ざるにあげて、適当な長さに切る。戻し汁は取っておく。れんこんは薄いいちょう切りにする。フライパンにごま油を入れてよく熱しておく(そうするとれんこんがくっつかない)。れんこんを入れてよく炒める。ひじきも入れて炒め、ひじきの戻し汁を入れて、時々かき混ぜながら煮る。戻し汁の1/4〜1/5の醤油(※)を外側かららせんを描くように回しいれる。蓋をしてしばらく煮たあと、蓋を取って混ぜながら煮汁が完全になくなるまで水分を飛ばす。(※戻し汁200ccなら醤油は40〜50cc)
○食養の料理を作るのは精神修養と同じで、常に食材に感謝し、ひとつひとつの工程をていねいにていねいに作らなくてはいけない。ひじきとれんこん、それぞれすべての細胞に醤油を染み込ませるために、じっくりと時間をかけて煮ることが大切。そうすると、醤油がたくさん入っているのに、しょっぱさをあまり感じないまろやかな塩加減で、体にやさしいおいしさとなる。ひじきれんこんは、緩んだ体を締める働きがあり、寒さに向かう今の季節に食べると良いのだそうです。面白いことに、陰性体質の私と息子はとてもおいしくてたくさんいただいたが、陽性体質の夫と娘はあまり食べなかった。そして食べた後、手や足の先がじーんと暖かく感じ、お風呂から上がって時間がたっても不思議と足が冷えなくて気持ちがいい。食べ物が持っている力ってすごい!と感じました。
○次の日、忘れないようひとりで作ってみる。心がこもっていなかったせいか、煮る時間をはしょってしまったせいか、かたくてしょっぱいひじきれんこんになってしまった。料理に時間をかけるのが惜しい、と思っている自分に気づく。まだまだ精神修養が足りません。恐るべし、ひじきれんこん。

カテゴリー
 

つまみ菜・まびき菜

cimg1746.jpg菜っ葉類の種を多くまきすぎて、込み合っている時は、まびかなくてはいけません。あんまり込み合っていると、ひょろひょろになり、病気などにもかかりやすくなってしまうのです。適度な間隔をあける為に、所々抜いたものが、まびき菜、ごく小さいのを、つまみ菜とよんでいます。
まびく作業も大変なので、種をまき過ぎないようにしたいものなのですが、芽が出なかったらもっと困るので、雨が少ない時とか、状況によっては多めにまくのです。すると今度は雨がたっぷりと降ってくださって、びっしり芽が出るとか、そんなこともよくあります。
 しかしまあ、春とか秋、最初にいただくまびき菜はおいしいものです。
 葉物類は、たいてい数日おきに何回も種をまくのでまだよいのですが、大根や人参などは、芽が出ないと大変困るので、最初から多めに種をまいてまびきながら育てます。まびいたものが、葉大根や葉人参です。

カテゴリー