2006年10月

秋から冬へ

野菜の配達のため、毎週、八ヶ岳の標高1500mあたりまで車でのぼっていくんですが、最近急に木々がいろづいてきた。 紅葉も、その年の気候によってだいぶ色合いが違うのですが、今年はけっこうよさそうで楽しみだ。
 今ごろから、毎年ほぼ同じような順をおって一つずつ冬の準備をしていくことになる。先日、タマネギを植えた。 冬が来る前に、なるべく根っこがはるように良く熟した堆肥だけ入れてやる。冷たい北風が少しでもあたらぬように、 うねの北側の土を盛り上げておく。これで今年の植えもの、種まきは、すべておしまい、また来年だ。 アワと高キビを収穫した。穂の部分に少し茎をつけてはさみで切り、束ねてつるして、今乾燥中だ。エゴマも収穫した。 エゴマはすぐにぽろぽろ実が落ちてしまうので、ていねいにカマで刈り取る。こちらはハウスの中で乾燥中。大豆の収穫はもう少し先になる。 そうそう、田んぼのわらも納屋に運び込まなくては。それから寒さに弱い野菜から順に収穫し、ムロに入れたり、土にうめたりして貯蔵してゆく。 次は野沢菜やらたくわんやら漬けものつくり…
 秋が深まってゆき、まだ冬本番前の一時期、なにか気ぜわしく感じる。冬に備えて、せっせとドングリを集める、リスや野ねずみの気持ちがわかるような気がする。
雪が降ってしまったら、もうどんぐりが見えなくなってしまう!冬をむかえるのって、毎年少し、緊張感があるのだ。

写真:色づいたヤマトイモの葉
すっかり葉っぱが枯れれば、芋のあくが消えて収穫どきを迎える。

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田んぼの生き物

田んぼにはいろんな生き物がいる。自分で田んぼを作り始めて、だいぶしばらくたってから、そう気がついた。
春、まだ寒い頃、苗代用のちいさな田んぼに水をはり、代かきをすると、2,3日後には必ず卵のかたまりが産みつけられている。 ヤマアカガエルだ。このカエルは、ふだんは林の中で暮らしていて、産卵の時だけ田んぼにやってくる。 卵からかえった「オタマッコ」は2ヶ月ほどで子ガエルになり、田んぼからあがるとまた林に帰っていくのだという。
初夏、夜の田んぼはカエルの大合唱だ。今まであまり気にとめたこともなかったが、教えてもらうと、たしかにコロコロときれいな声でなくカエルがいる。 シュレーゲルアオガエルというのだそうだ。土手の土の中にもぐっていることが多く、なかなかお目にかかれないが、アマガエルとちょっと違うかわいらしい顔をしている。
トンボも、今までアカトンボ、シオカラトンボ、ヤンマ、その他のトンボ、くらいにしか識別していなかったが、ずい分いろんなトンボがいるんですね。 小さなイトトンボには、宝石のように美しいやつがいることも知りました。
前からそこにいたのでしょうが、お顔と名前が一致して初めてそこにいることに気がつく。こうして毎年少しずつ新しい顔と知り合える、今では、田んぼを作る大きな楽しみだ。

写真:ハザにかけた稲
天気がよければ1週間ほどで乾くのだが、今年の秋は雨が多く、なかなか脱穀できない。

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