○いつもお届けの始まるこの時期は、まだ寒いけどちゃんと野菜が出そろうだろうか…、今年も皆さんに喜んでいただけるだろうか…とか、期待と不安が入り混じって、ドキドキしています。苗を畑に植えてしまえば、多少の手助けはするが、あとはおてんとうさま任せ、元気で大きくなってと祈るばかりです。
○毎年同じことを書いていますが、ほそかわ農園の野菜・お米は、すべて農薬と化学肥料を使っていません。もちろん、皆さまに安全でおいしい野菜を召し上がっていただくためですが、同時に作り手の私たちも毒性のあるものに触れずにすむのでありがたい。また、環境に負荷をかけるのを減らせるメリットもあります。農薬を使わない畑には作物を食べる害虫だけではなく、それらを食べてくれるてんとう虫やクモ、カエルなどの益虫もたくさんいるし、また除草剤を使わない田んぼはいろんな生き物たちの住みかとなっており、複雑な生態系が成り立っています。食糧自給率の低下、温暖化など、漠然とした不安がただよう世の中だからこそ、一方的に収奪するのではなく、田んぼも畑も人々も幸せに循環し続ける場を作ってゆきたいなと思っています。
○余談ですが、3年生になった息子が休みの日に少し手伝うようになりました。不器用なのでまだ簡単な仕事しか任せることができませんが、根気よく働けるようになり、「ああ疲れた」と言いながらも家族の役に立っていることがうれしい様子。食べること大好きな年長の娘は、今お料理に興味津々。「手伝いたい」と言って野菜を洗ったり、切ったりしてくれます。昨年父が亡くなり、ありがたい働き手を一人失ってしまいましたが、これからは多少なりとも子供たちに期待したいです。
○今年も安全で、新鮮で、おいしくて、見た目も美しい野菜作りに励みます。皮や外葉まで丸ごとおいしくいただける、ほそかわ農園の野菜を今年もたっぷりとお楽しみください。まだまだ未熟ではありますが、心を込めてお届けしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
2008年6月
野菜セットのお届けがようやく始まりました
やっと野菜をお届けすることができました。約半年しかお届けできないほそかわ農園の野菜ですが、ここは、標高1000mの高冷地。まぶしいくらいの太陽の光をあびて、そのぶん、とびきり味は濃い。
ほそかわ農園の一番大事な約束は、農薬、化学肥料を使わないこと。そのためには、予防医学ではありませんが、いわゆる害虫や病気がでないような環境にしてゆくしかありません。
たとえば、写真のカボチャ畑のように作物の間に緑肥(これは、ベッチというマメの仲間)を育てれば、土がむきだしの状態より、ぐっと環境が安定します。雨で土が流されることもないし、いろんな益虫も住み着くし、カボチャだって草にまけないように、たくましく育つのです。
とは言え、自然のしくみは奥が深い、なかなか計算どうりにいかず、必死で虫取りをすることもあるのですが…
良い天候に恵まれることを祈りつつ、今シーズンも、どうぞよろしくお願いします。