2005年12月

もっと楽しく農業を

今年は早々と雪が積もってしまった。畑の片づけとか、落ち葉集めとかもう少しやりたいこともあったのだが、こうなってはもう春になるまでお休みだ。 どうしてもっと早くやっておかないのか?まったくそのとおりなのだが…。本当に農業はお天気しだい、百姓の暮らしはその土地の気候風土次第だ。 さて、今ごろになると来年はどんな風にしようといろいろ考える。来年は、今でも十分楽しいのですが、より楽しく、気持ちよく農業したい。一言でいってしまえばこれだけだ。 どんなものでもその作物に合っていない季節に育てようとしたり、そもそも土地に合わないものを作ったりと、何か無理なことをしようとすると、健康に育たない。 そうなると家族に健康がすぐれない人がいるようなもので、いろいろ心配しなくてはならない。ちっとも楽しくないのだ。 畑で作物が野草のように、雑草のように元気に育っていれば、見ているだけで気持ちが良い。こっちまで元気になる。 また、例えばゴムアレルギーというのがあるが、これはゴムが、ゴムの木の幹にいく筋も傷をつけ、そこからしたたり落ちた樹液から作られるため、ゴムの木を傷つけストレスを与えることにより、 樹液中に生体防御たんぱく質が増える。それがアレルギーの元になるそううだ。健康に育った家畜の肉はおいしいというし、魚なども獲るときにストレスをを与えると、味が落ちるという。 野菜も健康に育つことが、まず何よりだと思うのだ。そして作物が健康であるためには、土が健康でなくてはならない。微生物からミミズまで様々な生き物が、元気に活動していて、 種々のミネラルがバランスよく含まれていなくては、野菜だってミネラル不足になってしまう。もちろん人間も…。
来年は田んぼをもう少し増やしたいし、もう少し上手に作ってみたい。欲張ってはいけないが、もう少し収量も上げたい。きのこを作って、みなさんにお届けしたい、ミツバチを飼ってみたい。 果樹を育てたい。野菜に関しては、おそらく一生かかっても学びつくせないだろう。やりたいことはたくさんあるが、楽しく、気持ちよく、無理のないように、 そしてじっと作物を見ていれば、まちがいないという気がする。

写真:雪にうもれて春を待つネギの苗

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寒さに強い野菜

いよいよ寒くなってきた。いろんな野菜を次々収穫し、貯蔵し、畑のほうはすっかり寂しくなってきた。このあたりでは畑でそのまま冬を越すことのできる野菜は少ない。何せ寒いのだ。 ただ、ネギの仲間だけは苗のまま畑で冬を越す。タマネギは10月に苗を植える。今、エンピツより少し細いくらいで、ひょろりと立っている。何だかたよりない。 よくこんなものが冬を乗り越えると感心してしまう。マイナス15℃にはなるのだ。もっともこの辺はタマネギ栽培には寒すぎて適地とはいえない。 年によってはかなり枯れてなくなってしまうことがある。今年は暖冬との予報が出ているようだし、なんとか春までがんばってほしいのだが。
長ネギはタマネギより寒さに強い。しかし今年は、種まきの時なかなか雨が降らず、発芽が遅れたため、いつもより苗が小さめだ。大きすぎても春先トウが立つが、 小さすぎると寒さに負ける。根が浮きあがって枯れてしまうことがある。根元にモミガラを厚めにかけておく。何だか無責任みたいだが、あとは何とかがんばってもらうしかない。
ニンニクは寒くてもへっちゃらだ。9月にニンニクを手で割った一粒ずつを地面に埋める。いわば球根だ。今は15cmほど芽が出た状態だ。このまま冬を越す。 寒さにやられるのを見たことがない。ニンニク、タマネギは冬を乗り越えると、まだ寒いうちからめきめき大きくなり、6月には収穫を迎えることになる。

地面にぴったりとはりついて、ロゼット形になったホウレンソウ。
これで寒さ対策は準備OKだ。ただし、収穫作業はやりにくい。

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