9月の始めはまだ夏ですが、9月の終わりごろはもうすっかり秋ですね。畑の野菜もちょうど夏から秋へと移り変わってゆく時期だ。 夏のあいだ、もいでももいでも次々に赤くなって、収穫が追いつかないほどだったトマト。 ペースが次第にゆっくりになる。いくら待っても赤くならない。どんどん遅くなり、最後には、とうとうもう赤くなれない青いままのトマトが残ってしまう。 青トマトのピクルスを少し作り、ビンに詰めれば、これで今年のトマトもおしまいということになる。たくさん食べました。
「秋ナスは嫁に食わすな」なんて言います。おいしいから食べさせないという意味と、体を冷やすので食べさせてはいけない、 とふたつの説があるらしいのですが、はたして秋ナスっておいしいんでしょうか。確かに朝晩涼しくなってくると、実がしまっておいしくなるような気もする。 けれどこれは、だんだんかたくなってしまうということでもある。やはり何でも出盛りの旬が最もおいしい気がします。 ただこれが最後、また来年までおしまいという時は、またふだんよりちょっとだけおいしく感じるような気もする。「終わり初物」という言葉もあるそうだ。
今、赤と黄色の小さいパプリカをお届けしています。これは植物的にはピーマンと同じ種類で、最初は普通のピーマンと同じように緑色をしている。 7月についた“実”がひと月以上かかって、やっと今ごろ赤や黄色に色づいてくる。いわばピーマンが熟したものだ。 甘酸っぱい独特の味は好みがあるかもしれませんが、これを食べると、ひと夏ぶん太陽の光がぎっしり詰まっているような気がする。 今の時期だけ取れる野菜の一つだ。
秋野菜の本番はもうしばらく先になりますが、最初は間引き菜やコマツナなど菜っぱ類ができてくる。ネギもボチボチお届けします。 秋の野菜は夏のものとは違い、ゆっくりと育ったほうがおいしくなる。ですから、これから寒くなるにつれてより甘く、おいしくなってゆきます。 それから秋といえば“おいも”だ。今年はイモ類は豊作のようだ。カボチャやサツマイモは、収穫したばかりはホクホクしているが甘みは少ない。 しばらく貯蔵していると、ぐっと甘くなってくる。さて、そろそろサツマイモも掘り初めてもよいし、ジャガイモもまだ3分の1しか収穫していない。 昭和40年代生まれの耕運機と一緒にしばらくはせっせとイモ堀の日々だ。
写真:ナガコガネグモ
秋になると田んぼや畑でよく出会う。先日(クモから見れば)巨大なコガネムシを捕まえるのを目撃。 糸でぐるぐる巻きにすると、さっそくかみついた。ガブッと音がした(ような気がした)。