大根の季節になりました。スーパーには一年中ありますが、ずばり旬は冬です。冬の初めの大根は火が通りやすく柔らかくておいしいです。
大根の仲間は世界のあちこちで栽培されていますが、日本に伝わってより「おおね」と呼ばれて愛され、様々な品種が生み出されました。私も写真でしか見たことはないですが、世界一大きな桜島大根、世界一長い森口大根とか、驚異の世界です。
大根は、種まきの時期さえ適当なら、ごく少ない肥料ですくすく育ち、短期間に驚くほど大きくなります。毎年見ていますが感心してしまいます。まさに世界に誇るべきエコ野菜というべきでしょう。
さて、少し頭が痛いのが種まきと収穫時期です。気候変動のせいでしょうね、年々冬が暖かくなってきています。例年と同じ時期にに種まきすると大きくなりすぎ、同じ頃に収穫して埋めると暖かすぎてうまくいきません。かといって遅れると凍ってしまいます。
昨年は、この収穫をしくじり、スが入り気味の大根をお届けしてしまい申し訳ありませんでした。今年はしっかり見極めたいと思います。
野菜畑の仲間たち
7月23日の野菜セット とトウモロコシのこと
スパっと梅雨があけて、夏の土用に入りました。この時期は一年でもとりわけ体調に注意が必要な時期だと、古来言われているそうです。どうぞお気をつけください。 いよいよトウモロコシが登場で、一気に夏っぽくなってきました。
ミニトマト
「アイコ」というプラム型の定番品種です。今年は、鉄や、マグネシウムなどミネラル肥料を強化したせいか、最初から味が濃いようですが、真夏には、さらにおいしくなります。
ニンジン
種をまいてから、もうすぐ3か月。だいぶ大きくなってきました。葉先の部分は、お料理に使うこともできます。
レタス
リーフレタスと、玉レタスの中間の半結球レタスです。外側は、リーフみたいで、芯のほうは、軟白された丸いレタスの味がします。炒め物や、さっとゆでてもおいしい。
トウモロコシ
初物です。動物と虫から必死にガードし、収穫にこぎつけました。
ピーマン
何種類か混ざっていることもあります。「あきの」…ふつうの、「コルノデトーロ」…細長い、「フィレンチェテンダー」…クリーム色。
料理方法は、普通のピーマンと同じでOKです。
キャベツ
タケノコ型の「みさき」という品種です。やわらかく、生食にも向きます。
キュウリ
「バテシラズ」という自然農法向けに育てられた品種です。畑で元気に育ち、味が良いです。
グリーンピース
さやをむいて、豆だけを使います。冷凍のものとは別物の、今だけの味です。 まずは、豆ごはんがおすすめです。、特に虫に好かれる野菜で、栽培には苦労します。オーガニックは貴重です。
ズッキーニ
かぼちゃの仲間で、実のなる野菜で一番早くとれます。最初は、ミツバチの受粉が追いつかず、手で受粉させることもあります。
玉ねぎ
今年は大きくなりました。
ナス
取れ始めました。うす紫のは「きぬむらさき」という米ナスです。一緒に料理しても大丈夫です。
さやいんげん
初物です。「マンズナル」という東北地方の在来種です。さっぱりした味で、上品な甘味があります。
トウモロコシはとても丈夫な作物で、多少雑草が生えていようとぐんぐん大きくなります。それに甘えて、つい草取りが後回しになってしまいます。ただ、アワノメイガという蛾にねらわれやすく、そのせいで農薬を使わずに栽培するのは、難しい野菜です。写真のようにネットの袋を実にかぶせて、アワノメイガが入 り込むのを防いでいますが、完璧ではあり ません。トウモロコシの先端が切ってある のは、このアワノメイガにやられた部分を 切ったためです。 我が家では皮をむいて、魚焼きグリルで 少し焦げ目がつくくらいまで、じっくり 焼いて食べるのが気に入っています。
グリーンピース
旬がはっきりしている野菜です。今、畑で、鈴なりに実がついています。
冷凍して保存することもできますが、採れたてが圧倒的においしいので、とりわけ旬を感じるのでしょう。
暑いのは苦手なので、夏や秋には病気になってしまい、うまく育てられません。
「うすいえんどう」という在来品種で、明治時代に,大阪の碓井というところに伝わり、栽培が始まったそうです。丈夫で有機無農薬で育てやすく、豆は上品な甘さで、青臭みがすくないです。
すぐに鮮度が落ちるので、出荷する日の早朝に収穫しています。届いたら、なるべく早く召し上がってくださいね。まずは、豆ごはんがおすすめです。
●豆ごはん
①米2合は普通に水加減した後、水大さじ2を取り除く。
②酒大さじ2、塩小さじ1弱を加えてひと混ぜする。
③昆布10cmとさやから出したグリーンピースを加えて炊く。昆布を取り除いて、しゃもじでさっくり混ぜる。
野沢菜
この秋は、台風が各地に大きな水害をもたらしました。このあたりでは大きな被害はありませんでしたが、雨が多くで、葉物野菜が、だいぶ傷んでしまいました。これからお届けする葉物が、いつもより少なめになりそうです。
今後は、農家として、雨量が常に今までより多めになること、梅雨や、台風などの季節がずれることがあると、はっきり認識して、野菜を栽培しなくてはなりません。また、有機農家として、気候変動にたいして、何とか化石燃料由来のものを減らし、土に炭素をため込む(土が肥える)ようにしてゆきたいです。
野沢菜といえば漬物。漬物以外の生の野沢菜を見たことがある方は少ないのでは。小松菜の倍くらいに、とても大きくなります。 今年は、他の葉物が少ないので、お届けしてみようと思っています。 カブの仲間なのですが、昔から保存食として大事にされている野菜だけあり、旨味がとても濃いです。
まこもの季節です
マコモはイネ科の多年草です。6月に田んぼの隅に苗を植えました。右の写真のように2mくらいの高さに成長します。古代から神事に使われていた神聖な植物だそうです。
このマコモには黒穂菌(くろぼきん)が寄生しやすく、夏を過ぎると根元の部分の茎が肥大してきます。その膨らんで太くなった茎の部分がマコモタケです。マコモタケは食物繊維とカリウムが豊富に含まれています。
見た目はちょっとトウモロコシに似ています。早速まこもご飯を炊いてみました。
上品な甘みがあります。えぐみのないタケノコみたいな味かな。
他にも、生でサラダ、きんぴらなどいろいろな料理を楽しめます。
また、マコモの葉っぱのお茶はデトックス効果があるそうです。
これからしばらく野菜セットに入る予定です。食べてみたい方はぜひどうぞ。
マコモタケ
マコモはイネ科の多年草です。6月に田んぼの隅に苗を植えました。2mくらいの高さに成長します。古代から神事に使われていた神聖な植物だそうです。
このマコモには黒穂菌(くろぼきん)が寄生しやすく、夏を過ぎると根元の部分の茎が肥大してきます。その膨らんで太くなった茎の部分がマコモタケです。マコモタケは食物繊維とカリウムが豊富に含まれています。
マコモの葉っぱは乾燥して刻んでお茶にしています。デトックス効果があるそうです。
年末には葉っぱでお正月のしめ縄を作ります。
●マコモタケのチンジャオロース
①根元の部分と上部のかたい部分を切り落とし、緑色の皮をピーラーなどで剥く。②①を斜めに薄切り、縦に細切りにする。片栗粉をまぶす。③ピーマンも種を取り除き、縦に細切りにする。④フライパンに油を熱し、マコモタケとピーマンを入れて炒める。④焦げ付きそうになったら、水を少々加え、ウォーターソテーする。⑤塩コショウで味を整える。
●マコモタケのシンプルな炒め物
①根元の部分と上部のかたい部分を切り落とし、緑色の皮をピーラーなどで剥く。②①を斜めに薄切りする。③フライパンに油を熱し、マコモタケを入れて炒める。④塩と少々の酢で味を整える。※マコモタケの繊細な甘さを味わっていただくため、まずはみりんや砂糖を加えず、塩と酢のみで味付けするのがおすすめです。