菜園たより

野菜セットのお届けがようやく始まりました

cimg3128.jpgやっと野菜をお届けすることができました。約半年しかお届けできないほそかわ農園の野菜ですが、ここは、標高1000mの高冷地。まぶしいくらいの太陽の光をあびて、そのぶん、とびきり味は濃い。
 ほそかわ農園の一番大事な約束は、農薬、化学肥料を使わないこと。そのためには、予防医学ではありませんが、いわゆる害虫や病気がでないような環境にしてゆくしかありません。
たとえば、写真のカボチャ畑のように作物の間に緑肥(これは、ベッチというマメの仲間)を育てれば、土がむきだしの状態より、ぐっと環境が安定します。雨で土が流されることもないし、いろんな益虫も住み着くし、カボチャだって草にまけないように、たくましく育つのです。
 とは言え、自然のしくみは奥が深い、なかなか計算どうりにいかず、必死で虫取りをすることもあるのですが…
 良い天候に恵まれることを祈りつつ、今シーズンも、どうぞよろしくお願いします。

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冬支度

cimg2770.jpgもう冬支度の季節だ。なんだか一年が早いです。
長野の高冷地は、ほんとうにシーズンが短い。春が遅くて、夏が短くて、あっという間に冬が来る。12月半ばには土が凍りつき、もはやトラクターでも起せなくなってしまう。それまでに、収穫するものは、収穫し蓄え、そしてトマトやキュウリの支柱などを片づけ、後ろめたい思いをしつつ、マルチをはがし、きれいに耕してしまわなくてはならない。野菜の収穫も、うっかりしていると、凍らせてしまうことになる。なんだか少し気ぜわしい季節なのだ。

 貯蔵することを「囲う」というのですが、野菜によって、貯蔵する温度や湿度が違う。それぞれ好みがあるのだ。根菜類はだいたい土に埋めるか、地下の「むろ」に入れればよい。だが、ジャガイモとタマネギ、カボチャは湿気を嫌うので置き場所に困る。特にカボチャは、暖かいところでないと傷んでしまう。困ったあげく、今年は台所においている。台所にコンテナに入ったカボチャが山積みになっている。カボチャと同居である。

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今年もお世話になりました

cimg2842.jpgほんとうに、1年間ありがとうございました。
 1年の半分近くお休みになってしまうというのは、たいへん都合の悪い話で、野菜を食べてくださるみなさまにも、ご迷惑をおかけするのですが、なにせ当地は、冬の寒さがきびしく、野菜の生産がむずかしいのです。どうぞご了承ください。
 わが家としても、これから約半年間、収入がゼロになってしまうわけです。たいへん都合が悪いです。新年明けて、1月、2月は、ほぼ丸々自由な時間です。やろうと思えば、何でもできそうなのですが、収入がゼロでは、なんだか、遊びまわるのもはばかられます。いっそクマみたいに冬眠でもできたらよいのですが…
 さて来年は、ほそかわ農園として、農業を始めて、13年目になります。
試行錯誤の連続で、毎年、なにやら失敗を重ねつつ、よくやってきたなあと思います。
それも、けっして便利とはいえない、うちの野菜を食べてくださる皆様のおかげです。
それから、支えてくれる家族のおかげです。感謝です。
  そして、あらためて思うのは、環境にやさしい技術ほど、使い方がむずかしいということです。
 畑の草を、何とか手なずけながら、土を育てること。その土に作物を育ててもらうこと。畑から収穫をいただきつつ、なんとかバランスをとること。それには想像以上に、精密な技術が必要なのですが、これまでやってきて、ひとつはっきりとしたことがあります。それは、この先の10年も、毎年、確実に進歩してゆけるということです。その方法が、やっと少しずつ見えてきたところです。もっとおいしい野菜がつくれます。もっと力強いお米が作れます。そして、もっと楽しくなるはず。来年も、ぜひおつきあいください。

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田んぼの生き物

cimg2663.jpg○うちのキャベツ畑は、自慢じゃないが、いろんな生き物がいる。青虫、ヨトウムシ、コナガ…(汗)、アマガエル、クモの仲間、イトトンボ、カマキリ、それからなぜかトノサマガエルが多い。
 しかし、田んぼの生物の多様さは、畑とは比較にならない。水があるだけでこんなにも多くの生き物が生まれてくるなんて、驚きだ。春、数え切れないオタマジャクシが泳ぎ回り、手足がはえて今度は無数の小さな子ガエルが跳ね回る。わらわらとわきかえるミジンコ、それが他の生物のエサになってゆくのだろう。ある朝、いっせいに稲によじ登るヤゴ、そして羽化し飛び立つトンボ。やがて稲刈りが終わると、お尻から出した糸を風に乗せて、次々と空に飛び立ってゆく無数の小さなクモ。
 田舎で生まれ育った私にとって、田んぼなんてありふれた光景だった。自分で田んぼを作るまで、こんな驚異の世界があろうとは、まったく知らなかった。そして十年たった今でも、毎年、新たな発見に驚かされ、子供といっしょに、あぜ道にしゃがみこんでは、田んぼをのぞきこんでいるのだ。
○今、農家と農業をとりまく状況は、厳しい。
私はまがりなりにも専業農家だが、周りの田んぼは皆、兼業だ。お勤めにいって、土日に作業しておられる。休日のほとんどとまではいかなくても、かなりを費やすことになる。自分の田の仕事の他に、ため池や水路の草刈、整備、農道の普請など共同の作業もある。
お米を買ったほうが安いとみんな言っているが、おそらくそのとうりだろう。ほとんどボランティアだ。当然、毎年休耕田が増えていく。
 世界には、満足に食べられない人々もいるのに、自国の農地を遊ばせ、食糧を輸入する。こんなことが続けられるのだろうか。そんな思いは年々強くなる。
しかし、わたしが毎年田んぼを作る理由は、使命感でもなんでもなく、実はなにより、とっても楽しいからなのだ。

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夏から秋へ

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○ 夏が終わってゆく。 9月は、畑が夏から秋へと変わってゆくときだ。中旬過ぎから、夏野菜が、ひとつずつ野菜セットから消えてゆく。ちょっとさみしい。
 キュウリのツルが枯れあがり、もう新しい実はつかないようだ。インゲンもおしまい。取り残した豆は、実が入るまでまってからよく干して、乾豆としていただく。トマトも赤くなるスピードが真夏よりぐっと遅くなる。色も心なしか薄いようだ。なす、ピーマンはもう少しがんばってくれるが、皮や、中の種がかたくなってくるので小さめで収穫する。
 「終わり初物」という言葉を聞いたことがある。これでもう来年まで無いという最後の野菜は、盛りのころより多少味がおちていても、貴重な物に感じられる。そんな意味の言葉でしょうか。それにしてもトマトやキュウリ、ひたすら沢山いただきました。ばっかり食というより、ただの食べすぎかも。
 かわって、これから出てくるのは秋野菜。この時期、夏から秋へのバトンタッチがうまくゆかず、野菜セットの品数をそろえるのに四苦八苦することもあるのですが…
まずは、まびき菜から始まる葉物類。毎年のことながら、秋一番の菜っ葉のおひたしや、みそ汁などをいただくと、なにかこうしみじみとおいしい。胃のあたりにたまった夏の疲れが癒されるようだ。
 それから、さつまいも、ねぎ、大根、かぶ、ブロッコリー、キャベツ。ああ、おいしそう…。10月半ばくらいからは、秋野菜の最盛期になります。

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苗半作

今年、トマトの苗作りで失敗をした。育苗箱に種を播き、ひと月位育ててから、ポリポットに鉢上げし、さらにひと月ほどして畑に定植するのだが、このポットのサイズを小さくした。直径10.5cmのものを9cmにした。ちょっとの差のようだが、実は、入る土の量は3割少なくなる。そう、土を節約しようとしたのだ。土と言うのは、落ち葉を集めて作る自家製の腐葉土だ。落ち葉集めも楽じゃない、節約できればいいんじゃないのと思ったのだが…。
 結果、土に混ぜる肥料が少なめだった事もあり、苗がちっとも大きくならなかった。小さいまんま老化し、畑に植えたときの痛みがはげしかった。元肥のチッソ分を少なめにしたのも良くなかった。そして、それが直接の原因ではないのだが、えき病という病気が、みごとに蔓延した。その割にはがんばって実をつけてくれたのだが、やはり出荷できないトマトがとっても多かったのだ。
 教訓、手を抜いてはいけない。9cmポットでは絶対ダメということではないのだが。それからあらためて、苗半作。苗の大事さだ。  
 9月になって真夏の忙しさもやや落ち着いて、前半戦の反省です。毎年のことですが、なかなか反省点は限りなくある。
 トウモロコシや枝豆は、もう少し上手にできないかと思う。特にトウモロコシは、どちらかというと丈夫な野菜なので、今まであまり気をつけて育ててあげなかった。堆肥や緑肥の大事さもあらためて感じた。
 農業は十年やっても10回の経験しかできない。まだまだ修行中といったところです。

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秋の種まき

アマランサス○ 秋の種まきは、けっして遅れてはならない… 
いつ頃、何の種を播けばよいのか、これは、畑仕事をするのに一番重要なことなのですが、こういうことはお年寄りが詳しい。
たとえば、野沢菜は、9月5日ころ播けと、私の母が言う。9月2日に播こうとすると、まだちょっと早いな、と言う。ころ、と言うわりには、なかなか厳密なことを言う。
そしてこれが9月の7日、8日にまだ播いてないとなると、大騒ぎになる。ただちに播かなくてはならない。
野沢菜は、何回か霜にあて、11月下旬に収穫し、野沢菜漬けにする。用途がはっきり決まっているので、よけい播き時も厳密なのかもしれない。早く播くと、こわい(かたい)し、遅れると、大きくならないというのだ。
大きくならないと言うのは、ほんとです。これから先は、日に日に気温が下がってゆく。1日種まきが違うと、1ヶ月後には、数日とか1週間の差になる。私も、かつて、葉っぱだけで玉の部分がないキャベツや白菜、ベビーリーフのような小さなレタスなど、数々の失敗作を作ってしまいました。
 さて、これから皆さんにお届けする野菜は、もうしばらくは、夏野菜が続くのですが、秋冬物のキャベツ、白菜はすでに畑に定植し、大根は、なかなか雨が降らず、やや遅れたものの、何とか播きおわり、これからは、(お盆過ぎから)9月下旬まで、数日おきにカブやホウレンソウや、小松菜、チンゲンサイ、水菜などの葉物類をまいてゆくところです。
※写真:アマランサスの穂

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田畑の仲間たち

cimg2472.jpg○昔から言い伝えられている生物暦がある。カッコウが鳴いたら豆(大豆)を播けとか、ノダフジが咲いたらもう絶対遅霜はこないとか、うちのばあちゃんも、そんなような事を言っていました。百姓の仕事は、一言で言えば、その季節にあった種を次々と播くこと。だから、梅が咲くから始まり初雪に至る自然のリズムと、生活のリズムがぴったりと重なってくる。
○例えば土手に咲くなにげない野の花。カンゾウ、アヤメ、アザミ、アマドコロ、ツユクサ、トラノオ、ナツズイセン。毎年同じ所に出てきてくれるので、ああ今年も咲いてくれたなとうれしくなる。ていねいに土手の草を刈りながら、花だけをのこしてゆくと、なんだか気分がよい。これが仕事におわれて慌てていると、ついばっさり切ってしまうこともある。今年は、アヤメがずい分増えて、畑にゆくたびに楽しませてくれた。ヒルガオやカラスノエンドウ、クズの花なんかもけっこうきれい、私は好きです。でもこいつらは草刈の時には、ばっさり刈ってしまいます。
○借りている田んぼの土手の3か所に、毎年スイセンが咲く。これは、以前この田んぼを作っていたおばあさんが植えたものなのだが、田んぼを4等分する位置に植えてある。春先、ちょうど肥料をまく時分に黄色い花を咲かせ、むらなく撒くための目印になってくれるのだそうだ。花もきれいだし、なかなか優雅な知恵ですね。
○田んぼや畑には、あまり歓迎したくないお客もやって来る。タヌキやイノシシ、とくに近頃シカが増えた。昼間から堂々と目の前に現れる。夜は畑中歩き回っておいしそうなものを探す。困ったものです。とはいえ、私にとって、田んぼや畑で仕事をする楽しみの何割かは、花や虫や野鳥や動物たち、作物以外のいろんな生き物と出会うことなのだ。

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雨ニモアワテズ

cimg1750.jpg○雨って降るときは思いきり降るし、降らない時はさっぱりだ。最近異常気象というべきか、極端な気候が世界的に日常となっているようですが、しかしお天気なんて大昔からそもそも気まぐれ、人間の都合になんか気にかけてくれるはずもない。
 自然のお恵みがあってこその私たちの暮らしとは思うのだが、百姓仕事は、ほんとに天気次第。雨で収穫が半減とか、日照りで芽が出なくて種の播きなおしなんて当たり前。農業を始めたばかりの頃はそのたびに、お天気に文句を言っていた気がする。
その点先輩のお百姓さん、特にお年よりは、どんなお天気だろうとあわてず、さわがず、悠然としたものだ。こういう境地に至るには、頭で考えてもムリ。日々自然と付き合ってきた長年の経験あってこそなんでしょうね。
  何年か前、台風だったか、やはり大雨が降ったとき、田んぼの水をためるため池の土手が崩れそうになったことがある。水路が増水し、水路からため池に入る水量の限界を上回り、上流の土手からあふれだしたのだ。あふれた水は土手を洗い流しながら池に流れこんでいる。見回っていた水利係の人が見つけ、そのため池の水を使う田んぼの持ち主みんなが急きょ集められた。夕方で、もう暗くなりかけていた。雨はまだ降り続いていて、みんなカッパ姿だ。これから土手に土のうを積むというのだ。
 発電機がまわされ、投光機がつけられる。土のうをかつぎ、数十メートルさきの土手まで運ぶ。ため池と増水した水路の間の足場の悪い狭い場所だ。女性もいる。70を過ぎたおばあさんもいる。おばあさんと言ったって筋金いりの百姓だ。しかしおばあさんは、重くて土のうを肩にかつげない。すると当然のように背中を向け、土のうをのせてもらい、そのまま背負ってもくもくと運ぶのだった。やがて何とか水を食い止め、作業終了。
 おそらくずっと昔から、こうして田畑は守られてきたのでしょう。忘れられない光景です。

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ほそかわ農園のポリシー

cimg2407.jpg○みな様、大変ごぶさたいたしました。今年は、春先、寒い日がつづきましたが、ようやく、畑の野菜も大きくなってきました。これから12月まで、またうちの畑の野菜たちと、よろしくおつきあいください。
 ほそかわ農園の野菜作りの、一番大事な約束、それは農薬、化学肥料を使わないこと。
15年前、あまり深く考えもせず、やってみようと思った有機農業。以来どうにかやり続けるうちに、子供も生まれ、日々家族で暮らすうち、ほんとうに大事なことだと思うようになりました。子供たちが、それぞれアトピーやアレルギー、発達障害をもっているということもあります。それに、世の中、どこへゆくのか最近ますますめまぐるしく、とてもついていけない(年のせいか?)。もうしばらくすると、今の花粉症のように、化学物質過敏症が国民病になるなんて話もありますが、我が家はホント他人事ではありません。  
 それから、もう一つ大事なことは、ていねいに仕事をすること。野菜は、手間をかけた分おいしくなってくれる、ありきたりですが、そんな感じです。ゆっくり、ていねいにするほうが、なによりやっていて自分が気持ちがいい。これは何かと気ぜわしい毎日の戒めでもあるのですが…。
 

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