畑のかたづけ
野菜の収穫、出荷の合間に、畑をかたづけている。霜にあたり、すっかり枯れてかさかさになっているトマトやナスやピーマン。ゆわえつけたひもをはずし、支柱を抜く。
枯れた野菜は、ぬいて他の場所に積み上げ、堆肥化して田んぼに入れる。その場で機械で細かくして土にすきこんでしまうものもある。
12月に入ると、だんだん畑の土が凍ってくる。じきにトラクターが入らなくなる。かたづけも、早くやったほうがいいのですが、何か、つい後回しとゆうか、のんびりしてしまいます。
今思えば、長い冬が終わり、ようやく春になり、種をまいたり、苗を植えたりしている時って、気分が、高揚し、明らかに一種のハイ状態になっている。そして夏は、ひたすら体を動かす。秋になると、野菜の生育がゆっくりになるように、しだいにテンションが下がるというか、憑き物が落ちるというか、面倒くさくなるというか、落ち着いてくる。
なんだか、一年のサイクルがほとんど植物の生育に同化してきた気もする。
とはいえ、本当に、かたづけも早くやったほうがいいのです。それは、今の作業は、来年の準備でもあるから。堆肥をまく所にはまいて、わらやら、草やらすき込むのは、なるべく早く、地温が高いうちのほうが分解が早い。必要なら、肥料も少しまいておく。
このあたりは、冬の寒さはきびしいのだが,雪はあまり多くない。「雪の多い年は豊作になる」といわれるが、たしかに、雪に覆われているほうが、地面の下は、いくらか暖かい。いずれにしろ冬の間も、地面の下では、微生物がゆっくりと働いてくれている。そのための作業なのだ。