雑穀

雑穀というのは、米、小麦以外の穀物、ヒエ、アワ、キビ、ソバ、ハトムギ、オオムギ、タカキビ、ゴマ、トンブリなどのことです。豆類まで含めて言うこともあります。ほそかわ農園でもかつてキビを作り、お正月にきび餅を作って野菜セットに入れてお届けしたこともありました。もち米にキビを3分の1混ぜて蒸かしてつくと、見た目もきれいな黄色い餅になります。とってもおいしかったのですが、だんだん野菜を食べてくださる方が増えるとともに餅つきが大変になり、やめてしまいました。トンブリも作ったことがあります。プチプチと不思議な食感のもので、よくできました
が、粒から食べられるようにするまでに、手間がかかります。また、ヒエを作ったこともあります。これは生後まもなくアトピーがひどかった息子に、正確には授乳中だった妻に食べさせるために作りました。半年間ほとんどヒエと野菜、海草、塩のみの食生活でした。ヒエご飯も思ったよりいけます。自然食品店から買う「ヒエ」があまりにも高価なので、それなら自分で作ってしまえ、と思ったワケです。しかし、どれが雑草でどれが作物か見分けがつかないし、数回の草取り、収穫となかなか楽ではありませんでした。(量は食べきれないほど取れました。)最近は雑穀がちょっとしたブームのようです。どれも作物自体はたいへん丈夫でやせ地でもよく育ってくれるのですが、収穫や調整など、作るのはけっこう手間がかかります。

さて、皆さんはエゴマというものをご存知でしょうか。当地では「アブラエ」と言い、東北や信州などの高冷地に適した雑穀の一種で、シソ科の作物です。最近では、このエゴマからしぼった油がα-リノレン酸を多く含み、健康に良いなどと、もてはやされているようですが、かなり古くから栽培されていた作物のようです。このあたりでは、他の雑穀を作っているのはほとんど見かけませんが、エゴマは今でも自家用に作っている人が多くいます。シソとそっくりな白い小さな花をつけ、その後小さな実をつけます。シソに似た独特の香りがあります。もちろん健康にもよいのでしょうが、エゴマのお餅とおはぎは特におすすめ。おはぎなんてあまり作らないでしょうか?でもとってもおいしいです。ぜひ作ってみてください。