炭焼き名人

先日、夫の姉のお誘いで伊那市の旧長谷村へ行ってきました。向かったのは、長谷の中心地から車で15分ほど走った山の中にある、86歳のオサムさんのお宅です。オサムさんはおじいさんと呼ぶには失礼なくらい、お元気で若々しい方です。彼は奥さんに先ただれてから一人暮らしをされているそうですが、炭焼きの名人なんです。彼が焼いた1メートルもある立派な炭で、贅沢にもバーベキューをいただきました。その炭は煙がちっとも出ないし、何時間もずっと火力が衰えない最高級品です。
そんな炭で焼いたおいしいお肉や野菜をいただきながら、オサムさんのお話をずっと聞いていました。山で木を切って炭を焼き、田んぼでお米を作り、畑で野菜を作り、猟で動物をしとめ、川で魚を獲り・・・というように自然を知り尽くされていて、自分の家の周りですべてが循環しているんです。市場経済とは違う次元で暮らしているので、お金をたくさん稼ぎたいとかいう欲が無く、自分の生活する分だけ自然の恵みをいただく質素な暮らし。話し方は穏やかだけれど、世の中の矛盾を冷静に見る目があって、自信に満ちた生き方をされているのが伝わってきます。
うちの子供たちも彼の話を聞いて、何かを感じ取ってくれたように思います。そんな周りに流されない価値観を持ち、身の丈にあった暮らしをする、そういう人に私はなりたいし、子供たちにもそんな技と感性を身につけてもらいたいです。オサムさん格好よすぎ。今度は炭焼きしているところを見せていただきたいな。

文の内容とは違う写真ですが・・・

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