栗三昧の日々

cimg4022.jpg 前回と同じような話になりますが、うちの庭には大きな栗の木が一本あり、毎年たくさんの実をつけてくれる。先日子供たちが、つやつやした栗をかごいっぱい拾ってきてくれた。
 さて、このたくさんの栗、どうしよう。もちろん、消毒も何もしていないので、虫食いが多く売り物にはならない。とりあえず夫と皮むきし、一時間ほどでボールいっぱいになる。それで、栗ご飯と甘露煮の瓶詰めなどを作った。それでもまだまだ大量に残ったので、今度は柔らかめに茹でて、スプーンで中身をくりぬいて冷凍保存することにした。子供たちのいいおやつになりそうだ。
皮むきしながら「お茶作るのが面倒だから、みんな自販機で飲み物を買うような時代に、よくこんなことばかりしてるよね。」なんて愚痴ると、夫は「いや、ちょっと面倒なことはつらいけど、うんと面倒くさいことは楽しいんだよ」と言う。確かに言われてみれば、自分にとっては栗の皮むきより、掃除や後片付けの方が面倒に感じる。手間ひまかけた後の達成感が、楽しいのかもしれない。
お百姓になり、自分たちで食べ物を得ることができるようになると、自然の恵みの素晴らしさを身にしみて感じるようになった。黄金色に輝く稲や、雨上がりのきのこの美しさに感動する。秋になって順番に収穫の時期を迎える穀物、果実、豆などに自然と感謝の気持ちがわいてくる。だから、やっぱりすててはおけないのだ。
 先日家族で林の道を散歩していると、クルミがたくさん落ちていた。真っ黒いヤニのような実に包まれたクルミを、夫と子供たちはせっせと拾って袋に入れている。「えっ、また仕事が増えるよー」と言いつつ、クルミ和えもおいしいよなーとにんまりするのだった。単に欲が深いだけ?保存食ばかりため込むのが忙しく、お金はいっこうに貯まらない細川家です。(ひ)