自然との一体感

ukikusa.jpg一度だけ、西表島の海に潜ったことがある。シュノーケルをつけて、ちょっとのぞいただけなのだが、さんご礁に群れる無数のカラフルな熱帯魚に驚いた。テレビみたいと思ってしまった。違うのは、じっさいに海に潜って見ていると、何ともいえない包み込まれるような一体感があることだ。
 さて、田んぼの話です。
毎日通う、私の仕事場でもある田んぼだが、時々、あのさんご礁にもぐったときと同じような感じを受ける。田んぼにもじつにいろんな生き物がいる。熱帯魚に比べると、小さくて地味なのだが数は多い。
ミジンコ、オタマジャクシ、今は、ちょうど小さなカエルが上陸中。あぜを歩くたびに、ぴょンぴょん飛び出す。7月には、トンボがいっせいに羽化する場面に出会える。早朝、稲によじ登り、羽化したばかりのトンボが、飛び立つのをまっている。あそこでもここでも、そこらじゅう。そんな田んぼにそっと入ってゆく時感じるのは、やはり何ともいえない一体感だ。(か)