草取りは終わらない

cimg3684.jpg「上農は草を見ずして草を取る」という有名な言葉がある。優秀な百姓は草が出るか出ないうちに草取りをする、そうすれば結果的に後が楽だ、という意味だと勝手に解釈している。わかっちゃいるけど、とてもとても・・・。本当に今の時期、雑草の勢いはすごい。雑草に負けてしまうと作物は大きくなれないので、気が気ではない。あっちこっちで、野菜たちの「早くたすけてー」と叫んでいる声が聞こえてくるようだ。
ひと口に草取りといっても、いろいろある。ひとつ目は、例えばニンジンの種まきして芽が出た直後にする、まだ小さな雑草取り。ちくちくつまんで抜いたり、鎌で土の表面をカリカリかいてやる。これはボーっと考え事しながらできるので、けっこう楽しい作業だ。
ふたつ目は、例えばひざ丈くらいに成長した大豆(枝豆)畑の草取り。大豆の間に、これまたひざ丈くらいに伸びた雑草をつかんで、ヨイショと引っこ抜いたり、鎌で根元をざくざく刈ってゆく。ひどいところは、草に埋もれて作物が見えないところもある。そんな草ボーボーだったところを刈ってやると、すっきり作物が一列に植わっている姿に変わるのが気持ちよい。
三番目は畑や田んぼのあぜに生えた雑草の草刈り。これは、草刈機でブンブンと刈ってゆく。音がうるさいので耳栓をし、小石がはねることがあるので顔にプロテクターをつける。また、刈った草を田んぼや水路に入れないようにとか、石などに当てて刃こぼれしないようにとか、けっこう神経を使う面倒な仕事だ。やれやれようやく一通り刈り終えたと思ったら、最初のところがまた膝くらいまで伸びている。晩秋まで草取りはエンドレスなのだ。あっ、番外編で田んぼの草取りもありました。その話はまた今度。(ひ)