お百姓の仕事

○お百姓仕事は素晴らしい!力のある人もない人も、お年よりも子供も、誰でもそれぞれにできる仕事があり、家族みんなで協力して働けるから。普段は夫がトラクターや管理機などの機械を使ったり力仕事をしている間、母(夫の)と私が苗の定植、トマトの芽かき、除草などの作業をしている。休日は子供たちも少し作業を手伝わせる。
 仕事のほとんどが腰を曲げての単純作業だが、何せ野菜約50種類にお米、雑穀と多種類作っているので、毎回違った仕事ができて面白い。単純作業といっても、野菜が畑で気持ちよく大きくなってくれるようにコツをつかみ、段取り良く作業する技を身につけるのは大変だ。たとえば苗の定植ひとつをとっても、レタスなんかはごく浅く植えなければ腐ってしまうし、茎からも根っこが出るものは深植えしたほうがいい、というように野菜によってやり方が違うのだ。自分が種まきしたところの芽が出なかったり、苗を定植したところの元気がなかったりすると、何がいけなかったのだろう…と落ち込んでしまう。
○以前にも書いたが、うちの小3の長男は重度のアレルギー体質に加え、手先が不器用、運動が苦手、お友達ともうまく遊べないなど、いろいろなハンディを抱えている。幸い、学校では多くの先生に温かく見守られて、今のところ楽しく過ごしてはいるのだが、親として心配の種はつきない。将来自立して暮らしてゆくために、今のうちから生活力を身に付けてほしいと思い、料理や片づけなどの家事を少しずつ教えている。農作業もお手本をよく見て真似をすること、手先の訓練などにとても役に立つので、なるべく手伝わせるようにしている。先日は温床の後片付けで、わらを一輪車に積んで運び出す仕事をしてもらった。しかしあまりにも不器用で、しかもお手本をよく見ていないので、ついついい叱ってしまい「もうやめる」というパターンに陥ってしまう。「よくがんばったねー、お母さんすっごく助かるよ。」とおだててやる気にさせるよう、私の方もがまんの訓練中です。きっと夫も不器用な私の作業を見ながら言いたいのをがまんしてるんだろうなぁ…。ごめんね息子よ。(ひ)