ほそかわ農園の食卓

うちの家族は本が好き!

うちの家族はみんな本が好きです。家でテレビをほとんど見ないからかもしれません。週に1度は富士見町の図書館へ行き、たくさんの本を借りてきます。特に夫と小4の娘は活字中毒で、少しでも時間があるといろんなジャンルの本を読んでいます。中1の息子は、車関係の本ひと筋。私は冬場など暇な時は小説なども読みますが、忙しい時期はもっぱら料理本ばかりながめています。

畑からたくさん収穫できた野菜を、いかに無駄にせずおいしくいただけるか、保存できるか、本を片手にいろいろ試してみるのはとても楽しい。最近好きなのは、農文協の季刊誌「うかたま」、カノウユミコさん、魚柄仁之助さんの本などでしょうか。

また、おまかせの野菜セットをお届けしている立場上、皆さまに少しでも野菜を無駄なく調理していただきたいという責任も感じています。とくべつ料理上手でもない私ですが、料理本などを参考にいろいろと試しているおかげで、おこがましくも野菜料理を紹介しています。(ひ)

♪かんたん野菜料理♪

実は料理本より、今まで会員のお客様から教えていただいたお料理のほうが、とてもおいしくてわが家の定番になっています。今回はそれを少しアレンジして、また紹介させてもらいます。

★大根のパンケーキ…甘くないおかずケーキですが、子供たちも大好き。

・小麦粉にベーキングパウダー、塩少々入れて混ぜる。ここに大根おろしを汁ごと入れて、ホットケーキの生地になるくらいの柔らかさに調節する。油を熱したフライパンに生地を流し込み、蓋をして弱火で両面焼く。酢醤油やソースなどお好みのたれをかけていただく。

★ゆで大根とわかめのサラダ…夏場の辛い大根でもぜひやってみてください。

・大根はピーラーで縦に薄くスライスし、さっとゆでる。わかめは塩出しして一口大に切る。味噌、すりゴマ、油、酢、みりんを混ぜ合わせたドレッシングを作っておく。わかめと大根をドレッシングで和える。※お好みのドレッシングでいいですが、大根の味が淡白なので、しっかりと味付けするほうがおいしいです。

★農家のビビンバ…簡単、おいしい!

①ほうれん草はゆでて水にさらし、3cmくらいに切る。ボウルに醤油、みりん、いりゴマを合わせて混ぜ、ほうれん草を入れて和える。②人参は千切りにし、油をしいたフライパンで炒め、塩コショウする。③豚肉は細切りにし、油をしいたフライパンにニンニクのみじん切りと一緒に炒め、醤油とみりんで味付けする。④ご飯の上に具を乗せ、よく混ぜていただく。お好みでコチュジャンを添えて。※うちでは、ダッチオーブンを火にかけて、石焼ならぬ「鉄焼きビビンバ」にしています。ホットプレートやフライパン(こげつきにくいもの)で焼いてもおいしいです。

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蒸し野菜のすすめ

わが家では、普段は分づき米を圧力鍋で炊いています。炊飯器で炊くより、もっちりと炊き上がるのが気に入っています。朝起きて炊きたてのご飯はできていないけれど、蒸らし時間を入れても30分かからないので、お味噌汁など作っている間に炊けてしまいます。

そして最近は、お米の上に蒸し器を置いて、そこにかぼちゃ、人参、大根、ジャガイモ、キャベツ、サツマイモ…などの野菜をのせて一緒に炊いています。お米が炊けるのと同時に蒸し野菜ができているというわけです。蒸し野菜を適当に切り分けて食卓の上に置いておくだけで、子供たちは塩や醤油、ドレッシングなどをかけておいしそうに食べています。他にもケーキの生地に混ぜ込んだり、ポタージュスープにしたり、いろんな料理に応用できて、とても重宝します。途中で開けられないので、柔らかくなりすぎないよう、入れる野菜の大きさを加減するのがコツです。

炊飯器でもお米の上に蒸し網など置いて、同じようにできます。蒸し網がなくても、お米の上に直接のせて炊いちゃってもOKです。ご飯に野菜のにおいがついてしまいそうな気がしますが、やってみるとほとんど気にならないです。いろんな蒸し野菜のストックがあると、忙しいときにも便利だし、毎日のお料理の幅が広がります。(ひ)

♪かんたん野菜料理♪

今回は蒸し野菜を使ってすぐできる料理の特集です

キャベツのザワークラウト風

●キャベツのザワークラウト風

蒸したキャベツを千切りにする。これにレモン汁(または酢)と塩を入れて混ぜ合わせる。

●かぼちゃのポタージュスープ

蒸したかぼちゃと牛乳(豆乳)をミキサーにかける。鍋に移して温め、沸騰前に火を止めて塩・コショウで味を整える。

●フライドポテト風

蒸したジャガイモはくし型に切る。フライパンに多めの油をしき、表面がかりっとなるまでジャガイモを焼く。お皿にもって塩・コショウをふる。

大根のステーキ

スティックブロッコリーを人参のディップで和えてみました

●人参のディップ

蒸した人参をすりこ木などでつぶす。これにねりゴマと醤油を加え、混ぜ合わせる。パンにつけたり、野菜につけたりするとおいしいです。人参の甘さが引き立っています。

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サラダセットのこと

昨年とても好評でしたので、今年もサラダセットをお届けいたします。

レタス、ゴマの風味のするルッコラ、レース状の切れ込みが美しい緑のカラシナと赤いカラシナ、そして赤いラディッシュです。 食卓が野菜畑のように華やかになり、味もおいしくて、サラダがあるだけでとても幸せな気分になりませんか。

おいしいサラダを作るために、大切なことは水切りです。洗った水気がついたままだと、ドレッシングがうまくからまなくて、水っぽくなってしまいます。それで我が家はついに手動の水切り器を買ってしまいました。ザルの部分に野菜を入れ、手回しの遠心力を利用して水を切ります。洗濯機の脱水のようにザルをくるくる回すのが楽しいし、今まで布巾でふき取っていたのが、あっという間に水が切れて便利。ゆでたブロッコリーなども、くるくると水切りしています。必要な調理用具というわけではありませんが、サラダ好きの方にはオススメです。

あと、菜っ葉類は包丁を使わず手でちぎったほうが、切り口の変色が防げるそうです。ラディッシュの葉っぱは、うぶ毛があって口にさわるので、お浸しや汁の実などに使ってください。(ひ)

★おいしいサラダの作り方

・野菜を洗ってしっかり水きりをする。菜っ葉は適当にちぎり、ラディッシュは薄い輪切りにする。野菜をボウルに入れて少量の油を回しかけ、野菜を何度も持ち上げて落とすようにして、油がまんべんなく回るようにする。この状態で盛り付けをし、小皿に取り分けてからお好みのドレッシングをかけていただく。

※水切りがポイント!しっかりしないと、野菜の表面に油の膜がつきません。野菜をオイルコーティングすることで、水分が出るのを防ぎ、ドレッシングの量を節約できます。またノンオイルドレッシングでもおいしくいただけます。※人参、かぶ、大根、ブロッコリー、カラーピーマンなど、ある野菜を自由に使ってみてください!!

★オススメのドレッシング…すみません、分量は味見しながら加減してください。

○ねりゴマドレッシング

ねりゴマ、酢(レモン汁)、蜂蜜、醤油を、泡だて器で混ぜ合わせる。

○ゆず胡椒ドレッシング

ゆず胡椒、ごま油(オリーブ油)、酢、みりん、醤油を、よく混ぜ合わせる。

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とうがん作ってみました

久しぶりに冬瓜(とうがん)を作りました。春先、他の瓜類と一緒に種まきしたのですが、キュウリやかぼちゃなどはどんどん大きくなるのに、冬瓜の苗は小さいまま。畑に植え付けるときも大丈夫かなぁーなんて心配していたけれど、秋になれば立派な冬瓜がごろんごろんと鈴なりに実ってくれました。そういえば、産地ではたくさんなりすぎて困る野菜だとか。
作ったのは細長い形の「沖縄黒皮小とうがん」と、まん丸い形の「姫とうがん」の2種類。食べ比べてみましたが、ほとんど同じ味でした。あまりなじみのある野菜ではないので、セット野菜に入れるとなるとレシピを紹介しなければ…といろいろ試しに作ってみました。基本的には、生で食べる・煮て食べる・炒めて食べるのいずれかのようです。淡白な味なので、お肉などの出汁でしっかり味をしみ込ませるとおいしいです。ショウガを加えると、独特のくせが消えます。もちろん、味噌汁やスープにもどうぞ。
そういえば沖縄に行ったとき、青い未熟なパパイヤを料理して食べたのですが、冬瓜と味がよく似ていて懐かしく思いました。ちなみに冬瓜は、利尿作用があるのでむくみを取り、またビタミンCもたくさん含まれているそうです。(ひ)

♪かんたん野菜料理♪

★冬瓜のサラダ

冬瓜は皮をむいて種を取り除く。スライサーか包丁で薄切りする。塩を振りしばらく置いてから、しっかり水気を絞る。人参・キュウリなどの野菜と一緒に、マヨネーズや好みのドレッシングをかけていた

だく。
※おかか醤油

和えとか、青じその千切り&梅和えもおいしいです。

★冬瓜とひき肉の煮物

皮と種を除いた冬瓜は一口大に切る。なべに油少々しき、みじん切りしたショウガを炒め、ひき肉も炒める。そこに細切りした昆布、かぶるくらいの水、醤油、みりんを加え、柔らかくなるまで、15分ほど煮る。水溶き片栗粉を加えてと

ろみをつける。

★冬瓜の炒め物

皮と種を除いた冬瓜をいちょう切りにする。フライパンに油をしき、みじん切りしたショウガを炒め、ひき肉、冬瓜も炒める。

塩、醤油、酒で味をつける。水溶き片栗粉を回し入れてとろみをつける。最後に酢を少し加えると味が引き締まっておいしいです。

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プチピーと神楽なんばん

黄色いプチピー

今年は「プチピー」というかわいいカラーピーマンをお届けしています。去年の「バナナピーマン」に比べて形もかわいらしく、甘みも強いと思うのですが、いかがでしょうか。
カラーピーマンというのは、普通の緑ピーマンのように7月から10月までどんどん収穫できるわけではありません。まず、緑のピーマンができて、それを収穫せずに2ヶ月近くそのまま木おいておくと、だんだんに色づき、黄色、オレンジ、赤色のカラーピーマンができます。長い間木にならせておくことは、収穫量も少ないし、傷みやすいので、とっても効率が悪いんです。でも甘みが増し、ビタミンCやカロチンなどの栄養価も高くなるそうです。では普通のピーマンも収穫しないでおくとカラーピーマンになると思いますか? なるんですよ、赤いピーマンに。でも残念ながら、カラーピーマンほどはおいしくないです。

神楽なんばん

あと、嗜好品なのでセットの中には入れられないのですが、「神楽なんばん」という唐辛子も作りました。新潟の伝統野菜で、見た目は唐辛子っぽくなくて赤いピーマンのようです。で困ったことに、すごーく辛いのとちょっとだけ辛いのと、辛さのばらつきが大きくて、しかも見ただけではまったくわかりません。でもこれがすごくおいしい。辛さの中に甘みと旨みが感じられて、辛いの苦手な私ですらはまってしまいました。まず、ちょっとかじってみて、劇辛じゃないか確かめないといけません。うちの夫はぱくっと一口で食べてしまい、顔から汗が吹き出ていました。

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料理人の方たちと

今年は夫が地区の役員で、私は地区の子供会の役員となり、夏は盆踊り大会、子供会のお楽しみ会など、イベントの準備が盛りだくさん。それをみこして今年は作付け面積を減らしたのですが、収穫・出荷作業のピークと重なり、目も回るほど大忙しでした。当然、夏休みに子供たちを遊びに連れて行ってあげることもできず。2人だけで大阪の実家に行かせて、私の両親や弟夫婦、従兄弟たちと遊んでもらい、助かりました。子供たちもいろんなことにチャレンジしながら、成長してゆくのですね。
さて、野菜を作る仕事をしていると、いろいろなジャンルの料理人の方と知り合いになり、お話する機会が増えました。料理のことはもちろんですが、野菜に関しても私たちのほうが教わることも多くて、とても勉強になります。野菜の微妙な味の違いを識別される能力の高さは、さすがです。だから、いつもいい野菜を作らなきゃと、緊張感を持って仕事をしています。
そうはいっても、うちの野菜は普通の家庭で、ごくシンプルな調理方法で、野菜をおいしくたっぷり食べていただくことを、一番に考えて作っています。「うちの子はスーパーで買ったトマトは食べないけど、細川さんちのトマトは喜んで食べるんです。」などと言っていただけた時は、本当にうれしいです。余談ですが、先日「南極料理人」のDVDを見ました。おいしいものを目の前にした時の幸福感!!子供たちも熱心に見ていました、オススメです。(ひ)

私たちと一緒に畑仕事をしてくれている、慶二郎さんの作品。ピーマンの存在感に圧倒されます。

9月8日から3日まで、諏訪市の原田泰治美術館で慶二郎さん他3名の方々の作品展が開催されます。お近くの方は、ぜひご覧ください。

慶二郎さんの素敵なブログもあります。リンクのコーナーを見てくださるか、「酒井慶二郎」で検索してみてください。

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昔の作業服

この素敵な衣装は、うちのお蔵の中から出てきた作業着です。写真では見えにくいですが、上衣は細かい柄の粋な藍染です。膝丈くらいの長さで、袖はじゃまにならないように手首のほうはしまっています。ズボンは「たつけ」と呼ぶらしいのですが、モンペというより袴に近い感じ。布を何枚もはぎ合わせて立体的にできていて、しゃがんでも窮屈じゃなく、とても動きやすい。昔の着物って”長方形の布を直線的に縫ったもの”というイメージだったのですが、野良着に関して言えばとても機能的にできているのがわかってびっくりです。 そして、そのたつけには何箇所も丁寧に継ぎ当てがしてあります。それをながめていると、とても美しく、食料だけでなく衣服も自給していた昔の暮らしがしのばれます。糸をつむぎ手織りした貴重な布を、繕いながら大切に着ていた頃と、安い服を使い捨てのように着ている現代と、どっちが豊かな暮らしなんでしょうか…。 また涼しくなったら、このスタイルで畑に出ようかな。着るのがもったいない気もするし、着ないでしまわれたままじゃもっともったいない気もします。ただ、忍者みたいでけっこう目立っちゃうので、着るのに勇気が少し必要です。(ひ)

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新しい仲間

今年もほそかわ農園に頼もしい助っ人が来てくださいました。うちから車で約30分のところに住む22歳の青年Kさんで、週に2~3日私たちと一緒に作業しています。彼は自閉症というハンディを持っていますが、とても体力があって、草刈り・草取り・肥料まきなど、暑い日でも疲れを見せずに一生懸命働いてくれます。おかげで今年の田畑は、草ボーボーじゃなくて小ぎれいになっています。そしていつも元気で明るくて、休憩時間は大好きなアニメのキャラクターの話をしたりして、こちらまでつられて楽しい気分になります。
最初はどちらかというとKさんを”受け入れてあげる”みたいな気持ちでした。でも、彼の働きぶりを見ているとすごく助かっているし、今では自分のほうが学ばせてもらっているんだなあと感じています。彼は素晴らしいご両親に恵まれて、苦手なことを少しずつ少しずつ克服し、得意なところをどんどん伸ばしてきました。お母さんから今までの子育てのお話をうかがうことは、とても参考になります。また、彼とうまくコミュニケーションがとれるように工夫しているうちに、自分の子供たちとの接し方も変わってきたような気がします。
Kさんは絵を描くのも得意で、見たままの線を一筆書きのように描き、見たままの微妙な色の違いも表現することができます。うちの野菜の絵を描いてもらっておたよりに載せたいです。(ひ)

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野菜をつくる幸せ

ズッキーニ

震災・原発事故から1年少したちましたが、福島のお客さまから「連絡お待ちしていました」というメールやファックスをいただき、いまだ放射能の心配はなくなっていないんだということに改めて気がつきます。事故のことを忘れてしまいたい自分をいましめ、次世代にこれ以上つけを回まわさない、原発のない社会を作るためにできることを続けたい。そして今年も福島の保育園などに野菜を届ける活動を続けてゆくつもりです。

昨秋に収穫した白菜と秋に集めた落ち葉を、長野県飯田市にある市民測定所で測定していただき、とりあえず不検出でした。それでも放射能の影響はあるかと思うので、これからもいろんな情報を収集しつつ、野菜を作りお届けいたします。

震災があったからこそ、土に触れ野菜の世話をしているとき、台所に立って採れたての野菜を料理しているとき、家族でご飯を食べているときなど普通の暮らしに、あ~幸せだな~と感じます。そんな我が家の日々の暮らしをおたよりでお知らせしてゆきたいです。(ひ)

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福島へ野菜を

たくあん用に干した大根

前にも少し書きましたが、以前から福島のほうへ野菜を送りたいと考えていたところ、そういう組織があることを知り、9月から畑で余った野菜を届けています。このボランティアを主催されている方は教会の牧師さんで、野菜を集めたり、カンパを募集したり、受け入れ先に連絡したりされています。毎回彼に届け先を聞いて、その時にある野菜を箱詰めし、福島県内の教会や保育園などに送ります。そこから給食に出したり、お母さん方や仮設住宅の方に手渡されたりしているそうです。送料は寄付金でまかなわれているので、今までにうちから40箱以上送ることができました。

先日、その野菜を送った保育園から丁寧なお手紙をいただきました。子供たちの健康のことを考えると、とても不安な気持ちで毎日を過ごされていること。以前は園の関係者の畑でとれた、無農薬のおいしい野菜で給食を作っていたが、事故のあとは県外産のものを購入されていることなどが綴られていました。手紙の中に折り紙がいくつも入っていて、それを開けるとかわいい字で「みずながおいしかったです。いまおすもうにはまっています」といった園児たちのメッセージが書かれていました。給食を食べている園児たちの写真も入っていて、じんわり涙が出てきました。

原発を遠くの地方に押し付けて、今も快適に暮らしている自分も加害者かもしれない。危険を冒してまで手に入れなければいけない便利な暮らしって、いったい何なのでしょうか。どうか福島のすべての子供たちが、元気ですくすくと大きくなってください・・・と心から祈っています。(ひ)

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