2002年

2002年7月 4号

梅雨の晴れ間が蒸し暑い毎日ですね。なんだか年々暑くなるみたい。やっぱり地球は温暖化しているのでしょうか。この時期、植物の生長してゆく早さには目をみはるばかりだ。 稲はもともと東南アジアからやってきただけあって暑いのが大好きです。 田んぼ一面にとがった葉っぱを広げて、わさわさと風になびいている。今年は豊作かな。

約一坪に1本づつ植えたカボチャは親づるから子づる、子づるから孫づるが出てと、たちまちのび放題。 今や畑中びっしりとおおいつくしてしまい、地面はまったく見えない。 ほんとうは子づる3本くらいを残して、余計なつるを切ってしまうほうがよいのだが、もはや手のつけようがない。 野菜はよいとして問題は草だ。仕事の優先順位の都合上、どうしても後回しになってしまい、 悪循環のみてみぬふり状態。これから梅雨があけると、しばらくはあっちもこっちも草取りばかりです。

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7月は野菜の変わり目

梅雨らしく雨が続くこのごろです。半袖でOKの日もあれば肌寒い日もあり、まさに季節の変わり目。 うちでは先日3日間ほどストーブをたきました。 畑のほうも今、春の野菜から夏の野菜へと変わってゆく時期です。

ほうれん草や小松菜などの葉物類は暑いのが苦手。暑くなるのにつれ、おいしくなくなる。 寒くなればなるほど甘みが増す野菜です。 レタスやサニーレタスも夏の野菜というイメージがありますが、やはり暑いのは苦手。 あっという間に大きくなりすぎてしまいます。 それから雨も大嫌いですぐに傷んでしまい、梅雨どきは大変です。 反対に暑いのが大好きなのがナスやピーマン、葉物ではモロヘイヤやつるむらさきなど。 暑ければ暑いほど元気になります。ですから梅雨寒の日が続くと、ちっとも大きくなりません。

農薬を使わずに野菜を育てるには、それぞれの作物が好きな時期に合わせてあげるのがなにより大切です。 というより時期はずれにはちゃんと育ってくれません。 身体も同様に、暑い日が続くとむしょうにキュウリやナスが食べたくなります。

そして半年ぶりにまちにまって食べる初物って本当においしい。

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へそかぼちゃの話

去年の冬、ある人からかぼちゃを1個もらいました。「へそかぼちゃ」という名前の、先端がでべそのようにもりあがった変な形をしたものでしたが、食べてみると上品な甘みがありとてもおいしい。 流しの三角コーナーからタネをひろって洗い、乾かしてしまっておき、今年の春播いてみました。今、畑には数十株の「へそかぼちゃ」の苗が元気に育っています。果たしておいしいかぼちゃがとれるでしょうか。

野菜作りは1年ごとの仕事で、収穫してしまえばおしまい。果樹や林業のように長い時間をかけて育て上げてゆくものではないと思っていました。 でもこうして1個のかぼちゃから自分で取ったタネが何十倍にもなって育ってゆくのを見ると、野菜も毎年実を結びタネになり、姿を変えながらもえんえんと続いてゆく命のつながりなのだなと、人間や樹木と同じなのだと思います。

他のかぼちゃと受粉しないように気をつけて上手にタネがとれれば、また来年もさ来年もおいしいかぼちゃがとれるはず。 こうしてタネとりをつづけていると、その土地の気候に適応してゆきます。そして農薬や化学肥料を使わずに育てていると、だんだんに丈夫な性質になっていくそうです。 ほんとうに不思議ですね。ほそかわ農園でもこれからさらに「タネの自給率」を上げてゆこうと思っています。 「へそかぼちゃ」は9月にはとれるはずなので、うまくいけば皆さんにも食べていただけると思います。お楽しみに。

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6月は大忙し

遅霜がおりる心配間のなくなるこの時期、お百姓さんは忙しい。 ほそかわ農園もかなり忙しい。苗を植え付けたり、種を播いたりする仕事が集中するのです。 今やっとトマト、かぼちゃ、きゅうりを植え終えて、今度はナスやピーマンにとりかかるところです。 それからモロコシ、枝豆、キャベツやレタスの種まき。こういう野菜は、なるべく長い間収穫できるよう、10日から半月ごとに何回も種まきします。 1日1日がとっても短い今日このごろです。 今年もこのたよりを通じて、畑の様子、作る人だからこそわかる野菜の話などをお伝えできたらよいなと思っています。

かたくなに“むのうやく”というルールを守って作物を育てていると、自然からいろんなことを教えられます。 播いた種が100%育って野菜になると期待してはいけないこと。 自然の恵みと同時に、害虫や災害も受け入れなくてはなりません。 あまり欲張って働いてはいけないこと(ぎっくり腰になる)。そして食べることの大切さ。 泥のついた野菜を洗い、ととのえ、料理していただく。この毎日のめんどうな(たのしい?)行為がとても大切だということです。

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