ひじきれんこん

○またまた今回も櫻子さんのお話。彼女はうちに野菜作りを学びに来られているのだが、私のほうが料理や健康、生き方のヒントまでいろんな事を教わっている。ありがたい師匠です。先日うちに見えたとき、ひじきれんこんの作り方を教えていただいた。ひじきれんこんはマクロビオティックの基本料理のひとつで、わが家で収穫した野菜は入っていないですが、ご参考までに。
★まず、ひじき(長ひじきのほうが栄養が高い)を水に浸して戻す。ざるにあげて、適当な長さに切る。戻し汁は取っておく。れんこんは薄いいちょう切りにする。フライパンにごま油を入れてよく熱しておく(そうするとれんこんがくっつかない)。れんこんを入れてよく炒める。ひじきも入れて炒め、ひじきの戻し汁を入れて、時々かき混ぜながら煮る。戻し汁の1/4〜1/5の醤油(※)を外側かららせんを描くように回しいれる。蓋をしてしばらく煮たあと、蓋を取って混ぜながら煮汁が完全になくなるまで水分を飛ばす。(※戻し汁200ccなら醤油は40〜50cc)
○食養の料理を作るのは精神修養と同じで、常に食材に感謝し、ひとつひとつの工程をていねいにていねいに作らなくてはいけない。ひじきとれんこん、それぞれすべての細胞に醤油を染み込ませるために、じっくりと時間をかけて煮ることが大切。そうすると、醤油がたくさん入っているのに、しょっぱさをあまり感じないまろやかな塩加減で、体にやさしいおいしさとなる。ひじきれんこんは、緩んだ体を締める働きがあり、寒さに向かう今の季節に食べると良いのだそうです。面白いことに、陰性体質の私と息子はとてもおいしくてたくさんいただいたが、陽性体質の夫と娘はあまり食べなかった。そして食べた後、手や足の先がじーんと暖かく感じ、お風呂から上がって時間がたっても不思議と足が冷えなくて気持ちがいい。食べ物が持っている力ってすごい!と感じました。
○次の日、忘れないようひとりで作ってみる。心がこもっていなかったせいか、煮る時間をはしょってしまったせいか、かたくてしょっぱいひじきれんこんになってしまった。料理に時間をかけるのが惜しい、と思っている自分に気づく。まだまだ精神修養が足りません。恐るべし、ひじきれんこん。