2011年7月

夏野菜のお料理

わが家の食卓は、収穫したての野菜の味をチェックする場でもある。野菜の味は畑の中でも日々変化してゆくので、自分たちの舌をたよりに真剣勝負です。例えば、前回はおいしかった枝豆が、今日収穫したのは実が入りすぎて硬くなっているから出荷は無理かな・・・とか。トマトも取れたての時期より、8月に入ってからの方が甘さが乗ってきておいしいです。子供たちは正直なので、おいしい時期の野菜はいっぱい食べる。そんな野菜の味の微妙な変化も、ぜひ楽しんでみてください。

うちの子供たちは意外と好き嫌いがあり、息子はなすやミニトマトが苦手で、娘はタマネギやニンニク、ネギなど香りの強いものが苦手。いつもテーブルにいろんな野菜料理を並べて、自由に取るようにしているので、なかなか好き嫌いが直らないのかも。そうは言っても、毎日毎食同じ夏野菜ばかりが、これでもかと並びます。どうしたら苦手な野菜も喜んで食べてくれるかな~と考えながら料理して、「おいしい!」と言ってくれれば、私もにっこり!!

〇ピーマンのおひたし・・・ピーマンは千切りにして、短めにゆでてざるにあげる。ボールにピーマンを入れ、醤油、かつお節、ちぎったのりで和える。

〇伏見唐辛子の炒め物・・・伏見唐辛子は小口切りにする。フライパンに油をしいて、伏見唐辛子を炒める。塩とみりん(又はお酒)を加えて混ぜ、仕上げに醤油を回しかけて香りをつける。※万願寺甘とうでも同様に作れますが、種を取り除いてください。

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7月下旬の田んぼと畑の様子

 

田んぼの様子

田植えがすむと、毎日、田んぼの見まわりをするのが日課になる。田の水見(みずみ)って言います。言葉のとおり、田んぼに水があるかどうかチェックし、少なければ水口を開けてせんぎの水を入れる。同時に、稲の様子を観察する。このあたりは、高冷地で、夏が短く、稲が育つのにすごく適したところとは言えない。おまけに、せんぎに流れてくるのは、南アルプスのとびきり冷たくておいしい水だ。だから、田んぼに水を入れるなら、なるべく朝早く入れる。昼間は、水を止め、太陽の光でできる限り暖めるのだ。ほんの少しの温度の差も、毎日積み重なると大きい。もう一つ、特に、除草剤を使わない場合、水が切れると、草がわんさか生えてくる。水がなくなると生えてくる種類の草があって、これが始末が悪い。そういうわけで、田植えから、一月半は必死で水見をする。

今、7月も半ば過ぎ、稲もすっかり大きくなり、気持ちよく風にそよいでいる。そのすがたは、不思議と見飽きない。ここまでくると、すでに今年の勝負はついた。この時点で、秋の収穫は、ほぼ見えてしまう。うまくいかなかった田んぼもあるが、今年は全体に、まあまあのできでしょうか。トンボの羽化もピークを過ぎ、おたまじゃくしもかえるになり、水見もしだいにいいかげんになってくるのだ。

畑の様子

夏野菜が取れ始めました。だいぶ暑かったせいで、いつもより早いようです。この辺は,空梅雨で、珍しいくらい雨が降らなかった。雨が少ないと、大体、野菜は病気が少なく、元気です。雨が嫌いな、ジャガイモやトマトは、特にげんきそうだ。

ジャガイモは、あまり梅雨が重いと、疫病やらの病気で、早々に、茎や葉が枯れてしまうことがある。今年は、主な品種を、疫病に特につよい「花標津」と「さやあかね」の2品種に変えました。今のところ元気そう。イモは、掘ってみないと、わからないですが、花が落ちたら早速ほるつもりです。お楽しみに。

その他の夏野菜も元気そう。ナスやピーマンはこの暑さに大喜び。反対に、レタスや葉物は暑すぎて、早めに傷んでしまいました。しばらくは夏野菜ばっかりお届けするようです。(か)

 いなごの子ども?

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日々感動

 3月、苗箱にトマトの小さな種をまく。外は氷点下でも温床のベッドの中はあたたかい。そのうち、かわいい双葉がひょっこり顔を出す。それをひとつずつポットに移植して、ハウスの中にずらりと並べる。苗を育てるのは小さな子供を育てるのと似ていて、毎日顔色をうかがいながら、細心の注意をはらって世話をする。水をあげすぎても少なすぎてもだめ、その日の天候によっても違ってくる。苗が大きくなったら、いよいよ地面に植えつけだ。トマトは自分では上に伸びてゆかないので、棒を立ててひもを張り、茎をしばりつけてゆく。そのころにはかわいい黄色の花もちらほら咲くようになる。葉っぱと茎の間から芽が出てくるので、それを一つ一つ手で折り取ってゆく”芽かき”という作業もある。肥料をあげたり、草を取ったり、手をかけて世話をして、7月半ばようやく緑色だった実が真っ赤に色づいてきた。今年初めてのトマト、ひとつもいで、がぶり!!まさに夏の味。毎年同じことの繰り返しなのに、感動する瞬間です。(ひ)

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7月の田んぼと畑の様子

ごちそうナス。へたには鋭いとげがたくさんついていて、まるでかぶとのよう。

田んぼの様子 

  

 ここのところの急な暑さで、稲がぐっと大きくなりました。今年から、稲の苗を育てる方法を変えました。プール育苗といって、芽が出たあとは、ずっと水を張った中でそだてるのです。初めてなので勝手がわからず、大きかったり小さかったり、むらができましたが、それでも、いつもよりはよい苗ができました。 

今年、新しく借りた田んぼもあるのですが、有機の田と、一般の田との違いは、一言でいうと、生物性の違い。ミジンコ、おたまっこ、いろんなトンボ、エラミミズ、こんな生き物がうじゃうじゃいたら、田んぼの土はとろとろで、稲のできはばっちり。雑草も生えない。そこまでゆくのに少々時間がかかるのですが。 

畑の様子  

夏野菜がだいぶ大きくなってきました。これは「ごちそう」という品種のナス。3月下旬に種をまいてから3ヶ月、やっと最初の実がふくらみ始めた。この畑は、去年は田んぼだったところ。畑と田んぼを交代して作ると、野菜の病気や害虫が少なくなったり、連作障害にとっても効果がある。田んぼに生える草と、畑に草とはぜんぜん違うので、雑草対策にも効果ばつぐん。 

このナスは甘みが強く、あくが少なく、生でもおいしいということです。お届けするのはもう少し先になります。お楽しみに。それにしても、すごいトゲ。これ、収穫していると指に刺さって痛いんです。 

 最後に・・・がんばりすぎてこんなにたくさん原発できたんじゃないの。ゆっくりいこう。(か) 

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みんなが幸せになりますように

また原発事故の話になりますが、私たちが今、享受している便利で贅沢な暮らしと引き換えに、子供たちの未来がおびやかされていると思うと、申し訳ない気持ちでいっぱいです。若いころ読んだレイチェル・カーソンの「沈黙の春」の不気味な光景が現実になりつつある気がして、本当に暗い気持ちになる。怖いのは放射能だけでなく、農薬も、遺伝子組み換え作物も、携帯電話などから出る電磁波も、ごみの焼却によって出る有害物質も・・・数え上げるときりがない。私が長野に来た17年前と比べてみても、あちこち開発が進み、蝶が減り、蜂が減り、いろいろな異変を感じています。

たぶん“今”が子供たちに豊かな自然と、安心して暮らせる将来を残してあげられるかどうかの「最後の分かれ道」なのではないでしょうか。私たちもここ富士見町で農業を続けることができる幸せを噛みしめつつ、せめてもの恩返しとして、原発のない社会、豊かな自然を守るための活動をしてゆくつもりです。幸い有機農業をしている仲間は、環境問題や社会問題に関心が高く、黙っちゃいられないと精力的に活動している人が多くて心強いです。できるだけ多くの人々がつながって、良い世の中にしてゆければと願っています。(ひ)

 

家の近くにも道祖神があります

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野菜セットのお届けが始まりました

 やっと野菜セットのお届けが始まりました。

おいしくて、少しでも安心できる農作物をおとどけしたいと思います。今年も、よろしくお願いします。

 原発事故による放射能の影響について

ここは、福島第一原発から300キロメートルくらいの距離です。今のところ、長野県内各地の放射線測定値などから判断して、安全であると判断しています。農産物の測定等は今のところ行っていません。 

ただ、その値はおそらくゼロではなく、また、放射能については、微量であれば安全であると言い切れない。まして、口に入れる食べ物。有機農業をやってきたものにとって、とても情けない思いがあります。

とはいえ、農家として、田畑を耕せるだけ幸せ。エネルギー問題がいろいろうるさいですが、最も基本的なエネルギーである、コメ、イモ、ヤサイの生産に励みたいと思います。

放射能は作物によって吸収の仕方が違うようです。今後の状況もわかりません。測定も必要になるかもしれません。今後もいろんな情報に注意を払いつつお届けしてゆきます。

 最後に、一言。原発だけは止めようよ。

 
 

今年はお隣の原村から、研修生のTさん (25才)が来て、農業を 学んでいます。

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