2008年

有機農業の時代に

img_1209.jpg  今年もいろいろありました。数々の失敗を思い出すと、いまだに冷や汗です。農業は、一年一回の実験みたいなものなので、何か失敗したらもう次は来年です。よーく反省を生かし、前進してゆかねば…。来年も、やってみたいこと、作ってみたい新しい野菜、すでにいろいろな計画がいっぱいあります。ほんとうに楽しみです。
 それから、ひとつ、こうなったらいいなと思っていることがあります。それは有機農業がもっともっと世の中に広がってゆくこと。
有機農業、それは、低投入型の農業のひとつといってもよいでしょう。石油から作られている、あるいは、はるばる地球の裏側から運ばれてくる化学肥料の変わりに、自分の住む地域で得られるもの、循環できるものを、少しずつでも使ってゆくこと。作物にあまり無理をさせず、少しずつでも農薬を減らすこと、こういうことは誰にでも十分可能です。
今、世界の食料需給はひっ迫しています。世界の人口の増え方と比べると、この先どうしても食べ物が足りなくなりそうです。日本でも、少しでも農家を増やし、食料自給率を上げるのが急務です。でも、食料増産と、有機農業=環境負荷を少なくしてゆくことは、この限りある地球上で、本来まったく矛盾しないと思うのです。
これから6月初めまで、まことに勝手ながら、長いお休みになります。厳しい冬の寒さゆえ、どうかご了承ください。来年もどうぞよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。(か)

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カボチャ

cimg0343.jpg カボチャを栽培するには、広い畑が必要です。1反に300〜400株しか植えられないので、 1株育てるのに、1坪くらいの面積がいるのです。1株から3〜4個のカボチャがとれます。カボチャ作りのポイントは、この広い面積をどうやって管理するかです。
生育の最盛期には、みごとに畑中、カボチャのつると葉でおおわれます。そのたくましい生命力は、野菜で一番かもしれません。しかし春先、小さな苗を植えた直後は、なにせ1坪に1株ですので、畑はがら空きです。ほうっておくと、間違いなく草だらけでジャングルのようになります。
最近は、畝間(空いたとこ)に、ベッチなどの緑肥作物をまいています。よく雑草をおさえてくれて助かっています。ただし、ベッチはカボチャをも圧倒すべく襲いかかってきます。見ていて、カボチャが劣勢のようなら、べッチを刈り込んだり、踏みつけたりしていじめて、カボチャを応援します。それでも、一面土が見えなくて、みどり色の畑は、見ていて気持ちのよいものです。土も確実によくなってくれるのです。
 このところ、ぼっちゃんカボチャのような小さな品種がいろいろと充実してきました。
使いやすいし、だいぶ貯蔵できるものも出てきました。来年は、小さいカボチャを中心につくろうかと思っています。

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お天気のせい?

clip_image002.jpgその年の気候によって、作物はでき不出来がある。たとえば、「今年は、ジャガイモはいいな」と、作っている人はみんな言っていた。ちょうどジャガイモが一番ふとる大事な時期に、雨が降ったか降らないか、ちょっとしたことが大きく影響する。ちなみにジャガイモは、雨が大嫌いだ。とにかくお天気ばかりはどうしようもない。
その点、うちのようにいろんな作物を作っていると心強い。こっちがだめなら、あっちがよい。いろんな才能をもった孝行息子が順番に助けてくれるという感じだ。いろんなものを作るのは、有機栽培の大事な戦略なのだ。
お天気のせいにできない失敗もある。いや、じつは毎年こうすればよかったということだらけなのだ。今年は、秋の人参が雨に流されてだめになってしまったのだが、これも後から考えると十分防げた。もっとひどいのもある。ミニトマトのハウスをたまたま夜閉めてしまい、朝開けるのを忘れ、60度くらいの暑さになり全滅。これは情けなかった。
いろいろありながら、なんとかやってこれたのも、食べてくださる皆さんのおかげです。
野菜は、これからは、だんだん種類が減っていってしまいますが、12月いっぱいお届けいたしますのでよろしくお願いします。(か)

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冬支度パートⅡ

cimg0658.jpgもう冬支度の季節だ。なんだか一年が早いです。
長野の高冷地は、ほんとうにシーズンが短い。春が遅くて、夏が短くて、あっという間に冬が来る。12月半ばには土が凍りつき、もはやトラクターでも起せなくなってしまう。それまでに、収穫するものは、収穫し蓄え、そしてトマトやキュウリの支柱などを片づけ、後ろめたい思いをしつつ、マルチをはがし、きれいに耕してしまわなくてはならない。野菜の収穫も、うっかりしていると、凍らせてしまうことになる。なんだか少し気ぜわしい季節なのだ。

 貯蔵することを「囲う」というのですが、野菜によって、貯蔵する温度や湿度が違う。それぞれ好みがあるのだ。根菜類はだいたい土に埋めるか、地下の「むろ」に入れればよい。だが、ジャガイモとタマネギ、カボチャは湿気を嫌うので置き場所に困る。特にカボチャは、暖かいところでないと傷んでしまう。困ったあげく、今年は台所においている。台所にコンテナに入ったカボチャが山積みになっている。カボチャと同居である。

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豆の魅力

cimg2075.jpg○「まめに仕事をする」など、手間を惜しまないことに「まめ」という言葉が使われるが、語源は「豆」からきているのだろうか。最近、豆の収穫作業が続いていて、さやを一つ一つ手でむしり取る作業がとても時間がかかるので、ふとそんな疑問がわいてきた。今年も小豆、大豆、花豆、インゲン豆など、いろんな豆を作った。こうして収穫した豆は、まずハウスの中に広げ、からからになるまで乾燥させる。そして棒でたたいてさやから豆を取り出し、ごみを除いて、さらに悪い豆を手選別してようやくお届けできる状態となる。まさに「まめ」でないとできない、根気のいる仕事だ。
○こんなに面倒なのに、やっぱり毎年いろいろ作ってしまうのは、豆って保存性が高く、栄養があって、おいしくて、見た目もかわいいからです。ゆでたての大豆をつまみ食いすると、栗のように甘くてホクホクしたおいしさが、口いっぱいに広がる。収穫した豆を小さなびんに入れて並べて飾ると、その美しさにうっとりしてしまう。また、地域によって代々受け継がれた豆があって、様々な色、形、模様をしている。「パンダ豆」、「まんずなる」、「ぺちゃ豆」などという名前もユニーク。そういったのを道の駅などで見つけるのも楽しい。小さいけれど豆には魅力がいっぱい詰まっている。今年も12月にいくつかお豆をお届けする予定です。面倒と思わず、ぜひまめにお料理してください。(ひ)

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冬支度

cimg3442.jpg寒くなってきました。
何度か霜が降り、今度は、いよいよ最低気温がマイナスになってきます。このあたりは、太平洋側の気候に属するので、冬型の気圧配置になると晴れるのですが、晴れあがった明け方は、一段と冷え込みます。真っ白になった八ヶ岳を見ると、心底美しいと思うと同時に、条件反射で背中にゾクッとさむけを感じてしまいます。もうすでに朝晩薪をたきながら暮らしています。
 畑には、とっくに収穫の終わったナスやらトマトやらが、まだ片付けられずに残っています。あまりのんびりしていると、土が凍りついてしまう。気は急くのですが、冬支度もいろいろあり、なかなか手がまわりません。
 野菜は、12月にお届けするものでも、貯蔵しなくてはならないものもあります。大根や人参は、畑に溝を掘り、埋めます。以前、急に寒波が来て、大根がコチコチに凍ってしまったことがあります。取り遅れないようにしなくてはいけません。かといって、あまり暖かいうちに抜いてしまうと、「す」が入ったりすることがあります。天然の冷蔵庫に入れるようなものなので、寒さの様子を見ながらの仕事です。白菜や、ネギは、根っこのついたままビニールハウスの中において、わらなどで保温しておきます。
 これから畑に残るのは、ほうれん草、小松菜、冬菜、ターサイなど本当に寒さに強いものだけです。寒くなると、地面に張り付くような姿になります。糖度が上がるのも、寒さに耐えるためだそうです。これからが旬です。(か)

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古くて新しい七輪

cimg3409.jpg○洋服やお化粧品などはあまり興味がないのだが、調理器具や料理本はあれこれ欲しくなってしまう。毎回大量に出るはねだしの野菜(虫食いや傷などのあるもの)を、できるだけおいしく料理し、できるだけ無駄にしないよう加工保存したい…いつもそんなことばかり考えているからです。今までお漬物をカビさせて大量に処分する、という情けない思いを何度もしたが、めげずにいろいろと保存食作りに挑戦している。
○保存食ではないが、最近買った大ヒットの調理器具は七輪。2千円ほどで売っている丸くて白い昔ながらのものだが、これがなかなかの優れもの。最初にガスコンロで炭をおこして中に入れればすぐ使え、後片付けも炭を火消しつぼに入れるだけで、洗わなくてもよいので簡単です。また、七輪は珪藻土という土で厚くおおわれているため蓄熱性が高く、少しの炭で長時間もつのでとても経済的。それゆえ熱が外に漏れにくく、底や側面は手で触れるほどなので、いつも食卓の上に置いて使っているが、机が焦げたりすることはない。
○七輪と言えばサンマ。パタパタとうちわであおぎながら焼くのは風情がある。また、バーベキューグリルとしてお肉や野菜、おにぎりなど焼きながら食べるのもいい。今の時期、ネギの白いところや厚めに切ったカブをちょっと焦げ目がつくまで網で焼いて、お醤油をつけて食べるのがとてもおいしい。子供たちはスルメが網の上で踊っているのを見て食べるのがお気に入り。さらにはちょっと取りづらいけど、土鍋を乗せて鍋物のときにも使っている。
○欠点は焼けるのに時間がかかること。お腹を減らした子供たちは「まだ焼けないのー」と待ちきれない様子で、夫は「お酒が進んじゃって困る」と言ってます。でも、ゆっくりおしゃべりしながら、味わっていただくのは何とも贅沢な気分だ。七輪と炭、昔の人の英知に脱帽です。とってもエコロジーでスローフードを楽しめる、そして災害時の強い見方でもある七輪。一家に一台いかがでしょうか。(ひ)

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自家採取

cimg3225.jpgほそかわ農園では、現在、穀物や豆類は自分で採った種を播いています。野菜の種も自家採取したいと思っているのですが、まだできていません。
米や麦や豆は収穫物自体が、完熟した種子なので、収穫した中から必要なだけ取り出して種まきすればいいのです。簡単です。
一方、野菜のほうは、普通、種子が完熟する前に食べてしまうので、種を採るのは少し面倒くさいのです。たとえば、ニンジンの種を採るには、秋、収穫したニンジンを全部食べずに残しておく。この辺は冬の寒さが厳しいので、凍らないよう土に埋めておく。春、掘り出したニンジンを再び畑の隅に植える。すると、ちょん切った葉のつけねから再び芽を出し、固い茎をのばし、花を咲かせます。レースのような白い可憐な花です。さらに黒く完熟するまで待ち、種を採るのです。
キュウリやトマトなどの実のなるものは、そのまま十分熟すまで待てばよいのですが、同じ仲間のものは、交雑してしまうので注意が必要です。
 種を自分で採ると何かいいことがあるのでしょうか。いろいろあるんです。
自給という意味もあります。種はみんなの共有財産ですし、みんなで少しずつ持っていれば、安全です。ひと昔前の農家は、ごく普通に種採りをしていたようです。
 それから、種を採り続けると、野菜がだんだんその土地の気候に適したものになってゆくそうです。作りやすく、丈夫になってくれるのです。また、栽培方法にも適応してくれます。少ない肥料で育てていれば、それでも元気に育つようになるし、無農薬で育てれば、薬なしでも平気な体質になるのです。すごいですよね。
どのくらい続ければ、ほそかわ農園のオリジナル野菜ができるのかわかりませんが、3年、3世代たつとだいぶ変わるんだよと聞きました。
また、野菜の一生をじっくり見ることになるので、今よりもう少し野菜作りが上手になるのではと思うのです。来年こそ挑戦です。

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ライ麦

ライ麦は、小麦より寒さに強く丈夫なので、ヨーロッパやロシアの寒い地方、標高の高いところなどで、多く作られています。いわゆる黒パンの原料になる麦です。成長すると、人の背より高くなります。 
ほそかわ農園でも、このライ麦を作っています。と言っても、収穫してパンを作ろうというのではなく(黒パンもおいしそうですが)、緑肥作物として栽培しているのです。
 緑肥というのは、食用にするのではなく、栽培したものをそのまま畑に返し、土を肥やすための作物です。他にも、エンバク、ベッチ、クローバーも使っています。ベッチやクローバーなどマメ科の緑肥は、空気中の窒素を土にとりこんでくれるので、土を肥やす力が強いのです。けれど、これから寒い冬を乗り切ることのできるのは、ライ麦だけです。
 ライ麦は、土を肥やすこと以外にも、冬、寒さでかさかさに乾燥した土が風で飛ぶのを防いでくれます。根がのびて、畑の下のほうの固い土を耕してくれます。そして、アレロパシーが強く、次作の雑草をかなり抑えてくれます。いろいろと役に立ってくれるのです。
 いま、ちょうど、あちこち空いた畑に種まきをしているところです。肩に種を入れた袋を下げ、一握りずつ左右に振りまきながら歩きます。まき終わると、トラクターで浅く耕します。しばらくすると、緑の芽を出し、寒さにも負けず、じりじりと大きくなってゆきます。
 緑肥作物も、大事な野菜畑の仲間です。(か)

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稲刈り大会

cimg3393.jpg○8月の芋掘りに続いて、10月13日に稲刈り大会をした。今回は事前に日にちを決められなかったので、ちょっと参加しづらかったかもしれません。反省しています。秋晴れで絶好の稲刈り日和の中、幼児3名を含む、2家族7名の方が参加してくださった。
○ほそかわ農園の田んぼは4面あり、今回はもち米が半分植わっている5畝ほどの一番小さな田んぼの稲刈りをしていただいた。せっかくなので、少し手刈りもしてみることに。鎌で刈る人と、刈った稲をわらで縛る人とに分かれての作業。参加してくださったHさんはご実家が農家で、子供のころから稲刈りを手伝っていたそうで、手慣れた手つきでしゃかしゃか刈って、くるくるとわらで束ねてゆかれる。恥ずかしながら、こちらの方がコツを伝授していただいた。機械で刈ると、ただ仕事を淡々とこなしてゆく感じだが、ざくざくと手で刈っていると、収穫する感謝の気持ちが湧きあがってくるから不思議だ。それに大勢ですると作業も楽しい。子供たちは最初鎌でしばらく刈っていたが、あとはカエルやバッタを捕まえたり、土手を転がりおりたりして遊んでいた。
○刈り終わったら、今度は稲束を集めてはぜ棒にかけてゆく。一面の黄色い稲穂が、はぜ棒にずっしりと美しく掛けられていくのは気持ちがいい。これから半月ほどお日さまに乾かして、脱穀、もみすり、精米してようやく新米がいただけるというわけ。稲刈りが終わると、今年の仕事も8割がた終わった気分で、ほっとする。参加くださったみなさま、お疲れ様でした。(ひ)

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