2007年10月

ひじきれんこん

○またまた今回も櫻子さんのお話。彼女はうちに野菜作りを学びに来られているのだが、私のほうが料理や健康、生き方のヒントまでいろんな事を教わっている。ありがたい師匠です。先日うちに見えたとき、ひじきれんこんの作り方を教えていただいた。ひじきれんこんはマクロビオティックの基本料理のひとつで、わが家で収穫した野菜は入っていないですが、ご参考までに。
★まず、ひじき(長ひじきのほうが栄養が高い)を水に浸して戻す。ざるにあげて、適当な長さに切る。戻し汁は取っておく。れんこんは薄いいちょう切りにする。フライパンにごま油を入れてよく熱しておく(そうするとれんこんがくっつかない)。れんこんを入れてよく炒める。ひじきも入れて炒め、ひじきの戻し汁を入れて、時々かき混ぜながら煮る。戻し汁の1/4〜1/5の醤油(※)を外側かららせんを描くように回しいれる。蓋をしてしばらく煮たあと、蓋を取って混ぜながら煮汁が完全になくなるまで水分を飛ばす。(※戻し汁200ccなら醤油は40〜50cc)
○食養の料理を作るのは精神修養と同じで、常に食材に感謝し、ひとつひとつの工程をていねいにていねいに作らなくてはいけない。ひじきとれんこん、それぞれすべての細胞に醤油を染み込ませるために、じっくりと時間をかけて煮ることが大切。そうすると、醤油がたくさん入っているのに、しょっぱさをあまり感じないまろやかな塩加減で、体にやさしいおいしさとなる。ひじきれんこんは、緩んだ体を締める働きがあり、寒さに向かう今の季節に食べると良いのだそうです。面白いことに、陰性体質の私と息子はとてもおいしくてたくさんいただいたが、陽性体質の夫と娘はあまり食べなかった。そして食べた後、手や足の先がじーんと暖かく感じ、お風呂から上がって時間がたっても不思議と足が冷えなくて気持ちがいい。食べ物が持っている力ってすごい!と感じました。
○次の日、忘れないようひとりで作ってみる。心がこもっていなかったせいか、煮る時間をはしょってしまったせいか、かたくてしょっぱいひじきれんこんになってしまった。料理に時間をかけるのが惜しい、と思っている自分に気づく。まだまだ精神修養が足りません。恐るべし、ひじきれんこん。

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つまみ菜・まびき菜

cimg1746.jpg菜っ葉類の種を多くまきすぎて、込み合っている時は、まびかなくてはいけません。あんまり込み合っていると、ひょろひょろになり、病気などにもかかりやすくなってしまうのです。適度な間隔をあける為に、所々抜いたものが、まびき菜、ごく小さいのを、つまみ菜とよんでいます。
まびく作業も大変なので、種をまき過ぎないようにしたいものなのですが、芽が出なかったらもっと困るので、雨が少ない時とか、状況によっては多めにまくのです。すると今度は雨がたっぷりと降ってくださって、びっしり芽が出るとか、そんなこともよくあります。
 しかしまあ、春とか秋、最初にいただくまびき菜はおいしいものです。
 葉物類は、たいてい数日おきに何回も種をまくのでまだよいのですが、大根や人参などは、芽が出ないと大変困るので、最初から多めに種をまいてまびきながら育てます。まびいたものが、葉大根や葉人参です。

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夏から秋へ

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○ 夏が終わってゆく。 9月は、畑が夏から秋へと変わってゆくときだ。中旬過ぎから、夏野菜が、ひとつずつ野菜セットから消えてゆく。ちょっとさみしい。
 キュウリのツルが枯れあがり、もう新しい実はつかないようだ。インゲンもおしまい。取り残した豆は、実が入るまでまってからよく干して、乾豆としていただく。トマトも赤くなるスピードが真夏よりぐっと遅くなる。色も心なしか薄いようだ。なす、ピーマンはもう少しがんばってくれるが、皮や、中の種がかたくなってくるので小さめで収穫する。
 「終わり初物」という言葉を聞いたことがある。これでもう来年まで無いという最後の野菜は、盛りのころより多少味がおちていても、貴重な物に感じられる。そんな意味の言葉でしょうか。それにしてもトマトやキュウリ、ひたすら沢山いただきました。ばっかり食というより、ただの食べすぎかも。
 かわって、これから出てくるのは秋野菜。この時期、夏から秋へのバトンタッチがうまくゆかず、野菜セットの品数をそろえるのに四苦八苦することもあるのですが…
まずは、まびき菜から始まる葉物類。毎年のことながら、秋一番の菜っ葉のおひたしや、みそ汁などをいただくと、なにかこうしみじみとおいしい。胃のあたりにたまった夏の疲れが癒されるようだ。
 それから、さつまいも、ねぎ、大根、かぶ、ブロッコリー、キャベツ。ああ、おいしそう…。10月半ばくらいからは、秋野菜の最盛期になります。

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