2006年12月

保存食作り

daikon○毎年11月末頃からお漬物作りが始まります。今年はキクイモの粕漬け、野沢菜漬け、たくあん、赤カブ漬けの4種類を作りました。夫の母に作り方を教わったり、本を見ながら作ります。自分の家で作った野菜を無駄にしたくなくて、つい作りすぎてしまうのが難点。お漬物は塩分を取りすぎるからと敬遠されがちですが、すぐれた醗酵食品で腸内細菌を整える働きもあります。ご飯とお味噌汁とお漬物さえあれば、栄養十分の立派な食事です。
○私は農家の生まれではないので、収穫した物を保存する目的でお漬物、ジャム、乾物、びん詰などにするということがとても新鮮でした。冬に保存食品がたくさんあると安心、うれしい。冬の間は家にある保存野菜を使い、お店ではできるだけ買わずに過ごしてみるつもりです。秋に収穫したこんにゃく芋を使ったこんにゃく作りや、納豆作りにも挑戦してみたい。野菜がふんだんにあっても料理に手間がかけられない夏場より、野菜の種類は限られていてもゆっくり料理を楽しめる冬の方が豊かな食卓になるのかもしれません。

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野菜の保存法

標高1000mのこのあたりでは、冬場、野菜を保存するという事は、何とか工夫して凍らせないようにするということに等しい。 マイナス15度を下回る最低気温もさることながら、最高気温が0度を越えない真冬日が続くのが効く。すべての物が少しづつ凍ってゆくのです。 うちのように、イモやら大根やら白菜やらどっさり蓄えて、収入ゼロの冬をなんとか乗り切ろうというものにとっては、なかなかやっかいだ。 それぞれの野菜に適した場所にせっせとしまい込むのだが、イモが凍ってしまったなんて失敗もよくあるのです。
 さて、一般的な野菜の保存方法です。ホウレンソウなどの葉物類、キャベツ、白菜、ブロッコリー、レタスなどは、0度くらい、 凍らない範囲でなるべく低い温度で保存したほうが、消耗が少なく長持ちします。冷蔵庫に野菜室というのがあれば、そこに入れるのがいちばんです。 しなびてしまわないように、新聞紙などにくるんだほうがよいでしょう。
 ジャガイモ、タマネギも0度近い温度が最適です。(どの野菜もそうですが凍らせてしまってはいけません)湿度は嫌うので、なるべく風通しのよいところに置くのがいいです。 ジャガイモは光が当たると緑色になってしまいます。そこまでいかなくても、えぐみが出ます。皮ごと美味しくいただくためにも、厚めの紙袋などに入れておいたほうがよいです。
 大根、人参も凍らない範囲で涼しいところがよいです。しなびてしまわないよう、ビニール袋にいれてください。特に大根はそのまま置いておくとすぐに「す」が入ってしまいます。 一番よいのは土に埋めておくことです。こうしておけば、春までずっと食べることができます。
 カボチャ、サツマイモは暖かい部屋においておきます。できれば10度くらいあったほうがよいようです。寒いといたんでしまいます。 サツマイモはやや湿度があるほうがよいので、袋に入れるか新聞紙でくるんだほうが長持ちします。
 野菜は、収穫したあとも生きています。例えばニンジンの種を取ろうという場合、秋に収穫し、形の良いものを選びます。それを凍らないように土の中に埋めておき、春に掘り出して、再び畑に植えるのです。 すると葉を切り落としたところからまた葉が出てきて、やがて茎をのばし、花を咲かせ、種をつけるのです。台所に転がっているニンジンにもこんなパワーがあるなんて驚きです。 私たちが食べてしまうまでは、生きているのです。野菜の保存はなるべく消耗しないよう、静かに眠っていていただくという感じでしょうか。

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冬の仕事

ここでは冬という季節がとてもはっきりしている。雪の量はそれほど多くないが、田畑の土は凍りつき、くわはもちろんトラクターでもおこす事はできない。 春になるまで畑仕事はおやすみだ。
 冬は冬の仕事をする。山から丸太を運び出し、チェンソーで切り、斧でわり、薪小屋に運び込む。家のあちこちに手を入れたり、小屋をつくったりの大工仕事も農閑期の冬しかできない。 そしてコタツで次の春からの計画を考える。種を注文し、3月からまた種まきが始まる。夏よりは、本もよめる。
 農業にかぎらず、自然から糧を得る仕事は、自然に寄り添い、自然のサイクルにしたがって生活してゆくしかない。その生活は、いかんともしがたく不便で、限りなくめんどくさい。 雨やら風やらの災いは、人の力では防ぎようもない。けれど理屈ぬきの喜びを与えてくれる。小さな種が芽を出し、育っていくのを見るのは楽しい。小さな虫や小鳥に出会うことは楽しい。 くそ暑い日も、チョー寒い日も外で体を動かすことは楽しい(ほんと?)
 もっとシンプルに、より豊な生活ができたらと思うこのごろです。 

写真:田んぼにも雪が降った。

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