2004年6月

ことしも一年よろしくお願いいたします。

また、皆さんに何とか1回目の野菜をお届けすることができてほっとしています。今年も、安全でおいしい野菜を作ります。よろしくうちの畑におつきあい下さい。

畑には「はざかい期」というものがあります。作物がとれない時期のことです。冬は寒いので、もちろん何もとれないのですが、家の中のムロなどに大根、人参、ジャガイモ、キャベツ、白菜、長いも、カボチャなど、どっさり蓄えておいて少しづつ出してきては食べます。ところが、春になり、だんだん暖かくなるにつれ、貯蔵しておいた野菜は、傷んできます。だんだん味も落ちてきますし、いいかげん飽きてもきます。そして、最後には腐ってしまいます。一方、冬越しの葉物はとうが立って花が咲き、畑に一番の種はまいても、まだ大きくなっていないこの1ヶ月くらいが1年で最も野菜のない「はざかい期」です。この季節はちょうど山菜のとれる時期です。わが家でもフキノトウから始まって、ギョウジャニンニク、ウド、フキ、コーレ(ギボウシの若芽)、三つ葉、タラの芽、ミョウガタケ、コシアブラなどで何とか食いつなぎ、やっと6月に入ると、畑のものもできてくるというぐあいである。野菜セットも、最初はまだボツボツというかんじで、育ちの早い葉物類や間引き菜などが中心で種類も少ないです。じっくりとおつきあい下さい。

ほそかわ農園の野菜作りの一番大切な約束は、農薬、化学肥料を一切使わないということです。これだけはなんとか守って8年たちました。すると、不思議なことにというか、当然というべきか、野菜はだいたいにおいておいしくなってくれます。そして、自然と旬にしかできなくなるのです。例えば、真冬にビニールハウスで暖房をたきながら、無農薬でキュウリを作ることは不可能でないとしても、至難のわざです。一方、家庭菜園をされる方ならよくお分かりのことだと思いますが、キュウリに適した季節に育てれば、何もしなくてもスクスク育ってしまうのです。そして、もちろんこっちの方がおいしいに決まっています。ただ、旬といえぱ聞こえはよいのですが、それは欲しい物だけを選べない!同じものばかり続く!いちどにどっさりできてしまう!ということもあるわけですが…。

テレビなどを見ていると、「この野菜はこんな栄養があって体に良い。これを毎日1ケ食べましょう!」などと毎日毎日新しい知識を教えてくれます。けれど今なにを食べるべきかということは、季節と畑にきくのが一番ではないかと思うのです。

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